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2016年11月度・格闘技MVPスペシャルインタビュー 武尊(K-1)

 毎月イーファイトが取材した大会の中で、最優秀選手を決める格闘技月間MVP。2016年11月のMVPは、11月3日(木・祝)東京・国立代々木競技場第2体育館にて開催された『K-1 WORLD GP 2016 JAPAN~初代フェザー級王座決定トーナメント~』でトーナメントを制して2階級制覇を達成した武尊に決定!(2016年12月9日UP)

PROFILE

武尊(たける)
1991年7月29日、鳥取県出身
身長168cm、体重58.0kg
KREST所属
※詳細は選手名鑑へ

選考理由
1、「K-1 WORLD GP 初代フェザー級王座決定トーナメントで優勝」
2、「スーパー・バンタム級に続きK-1史上初の2階級制覇を達成」
3、「名実ともに新生K-1のエースに」

選考委員
Fight&Life、ゴング格闘技の各格闘技雑誌の編集長とイーファイトの全スタッフ

 受賞された武尊選手には、ゴールドジムより以下の賞品(プロカルシウム 300粒 1個、マルチビタミン&ミネラル 1個、アルティメットリカバリー ブラックマカ&テストフェン+α 240粒 1個)と、イーファイトより記念の盾が贈られます。

プロカルシウム 300粒

骨の形成に必要なコラーゲンやカルシウムなどミネラルを含むプロテタイトに、骨の成長を考えたカルシウム、乳果オリゴ糖、CPPなどを配合しました。
マルチビタミン&ミネラル

100%自然素材を使用したビタミン&ミネラルサプリメント。着色料、香料、保存料は一切使用しておりません。
アルティメットリカバリー ブラックマカ&テストフェン+α 240粒

選び抜かれた8種類の成分。トップアスリート達が使用する回復系サプリメントです。
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贈呈:ゴールドジム

MVP記念インタビュー
満身創痍で迎えた決勝戦、でもこのキツい状況を楽しもうと思った

■1回戦でヒザが曲がらなくなり、準決勝で右拳を骨折

 武尊の勢いが止まらない。デビュー12戦目でKrush -58kg初代王者となり、圧倒的な攻撃力で3度の防衛に成功。2015年4月にはK-1 WORLD GP スーパー・バンタム級初代王座決定トーナメントで優勝し、初代王者となった。その後もエキサイティングな試合で勝ち進み、昨年大みそかの『RIZIN』出場(K-1ルールでKO勝ち)をきっかけに人気が大爆発。一気にスターの座へ登り詰めた。

 そして今回。スーパー・バンタム級王座を返上して、K-1 WORLD GP 初代フェザー級王座決定トーナメントに挑んだ。この1年間で知名度は飛躍的にアップし、周囲の期待も大きい。本来なら大きなプレッシャーがかかるところだが、武尊は「僕は今回57.5kg(フェザー級)の一選手として出ているので、55kg(スーパー・バンタム級)のチャンピオンだったことは自分では考えていないし、今回このベルトを獲ることしか考えていない」と余計なことは考えず、過酷なトーナメントに挑んだ。

 1回戦の相手ジェームス・ウィーラン(イギリス)は26勝1敗の戦績で、「僕の中では今回出場する外国人選手の中で1、2を争うレベル」と武尊が評したほどの強敵。執拗なボディ攻めで2Rに左フックでダウンを奪ったが、倒しきることが出来ず判定までもつれ込んだ。

「1回戦を一番警戒していました。警戒していた分、攻撃をもらわない動きが出来ていたからよかったんですが、ローキックだけはけっこう蹴られてしまって。見た目以上にダメージがありました。控え室へ戻った時は足を引きずっていて、アイシングしてもう1回立ち上がろうとしたら足が曲がらないくらい腫れていたんです。ヒザに水も溜まってしまってダメージがありました」

 昨年のトーナメントでは、ほぼノーダメージで勝ち上がっただけに「これがトーナメントのきつさなんだ」と初めて思い知らされたという。

 続く準決勝では、1回戦で神戸翔太を3RでKOして勝ち上がってきたユン・チー(中国)と対戦。6月のK-1初参戦では元RISEスーパーフェザー級王者・小宮山工介からパンチでダウンを奪って判定勝利している相手だ。

「トーナメントで一番厄介な相手でした。打撃が重くて気持ちも強く、1Rにボディをパンチで効かされてしまったんです。久しぶりに試合で腹を効かされました。それでラスト30秒くらいは息を止めて戦っていましたね。もう息が出来なくて。息が出来ない時に出る声があるんです。“ううぅー”というような。それを相手に気付かれてしまい、ラスト30秒くらいずっとボディを狙われてしまったんです。それで1Rを逃げ切ったら、向こうが“効いているんだろ?”って感じで後ろから頭をポンポンと叩いてきて、それがカチンッときましたね。それで“やってやる”と思いました」

 怒りに燃える武尊は2Rにラッシュを仕掛け、左右連打からの右フックでダウンを奪うと最後もパンチのラッシュでKO勝ちを奪った。アドレナリンが出まくっていたのか、1回戦で足を痛めていたにも関わらず、KO勝ち恒例のコーナーポストからのバック宙も決めてみせた。しかし……。

「準決勝では右拳が折れてしまったんです。その瞬間に折れたと分かりました。パンチを打つたびにグニャグニャしていて、試合後に触ってもグニャグニヤしていたんです。それで雅和さん(渡辺雅和KREST代表)に“折れちゃいました”と報告したら、『やりたいだろ?』と聞かれて。『やりたいです』と応えました。『じゃあ、言わずに行こう』とドクターに見せずに隠して決勝戦へ行きました」

 満身創痍の状態で、武尊は「本当は棄権することも考えました」という。それでも棄権しなかったのは、「僕が棄権したら小澤海斗選手がチャンピオンになってしまうなって思ったので、それは絶対にさせたくなかった。それで気合いで決勝も戦いました。こいつにだけは勝たせたくないって」との想いからだった。

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