【コラム】いまタイではオカマボクサーが大人気
1990年代に“オカマボクサー”としてムエタイの本場タイで人気を博し、大きな話題となって日本でも試合を行ったパリンヤーを覚えているだろうか? いまタイではそのパリンヤー以来となる“第二のオカマボクサー”が大きな話題となり、大人気となって活躍中だ。今回はそのノンロスを紹介しよう。(文:佐藤孝也)
■ムエタイ界の重鎮が後押ししてラジャダムナンスタジアムへ
現在、本場タイのムエタイ界で一番話題になる選手って誰だと思いますか?
超一流選手であるスーパーレック? パンパヤック? セーンマニー? プーンコン? もちろん、これらの選手も紙面を賑わしますが、今その動向が最も注目されている選手……それは “ノンロス・バーンジャロンスック”選手。ピンときた方も多いと思います。そう、このノンロス選手は今、“オカマボクサー”として知られていますよね。
ノンロス・バーンジャロンスックはコンラチャシーマー出身の20歳。8歳の頃からムエタイを始め、その頃からの戦績を合わせると300戦以上と言われています。
しかし、ノンロスが一躍表舞台に出てきたのは今年に入ってから。今年4月に行なわれたテレビマッチ「ヨードムエ タイラットTV」の115ポンドタイトルを獲得してからでした。
このテレビマッチはムエタイ界の重鎮・ソンチャイ氏がプロモーターであり、その後ソンチャイ氏の強い働きかけでメジャースタジアムであるラジャダムナンスタジアムに登場することになります。
ラジャダムナンスタジアム初登場で対戦したのが、現在オムノーイスタジアムのランカーで以前はラジャのランカーでもあったスアヤイ・チョーハーパヤック選手。ノンロスが2ポンド(約907グラム)のハンデをもらって臨んだ試合、ノンロスは圧倒的な力を見せスアヤイからダウンを奪って判定勝ち。センセーショナルなメジャーデビューでした。 ・・・
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