【ボクシング】村田に勝ったエンダム、判定について語る「ダウン取られても私は数秒でリカバリーできてしまう」
5月20日(土)WBA世界ミドル級タイトルマッチで判定2-1でアッサン・エンダムが村田諒太を判定で下した。
スコアを見ると村田がダウンを奪った4ラウンド目は3者とも10-8と村田がリードしたが、村田が手数の少ないラウンドは3者とも10-9とエンダムのポイントが優勢となった。しかし、村田がダメージを与えたラウンドなどは村田を優勢にする審判とエンダムの手数を優勢とする審判に割れた。
結果、3者のうち2者はエンダムの手数を優先にしたと言える。
勝者のアッサン・エンダムが試合後の囲み取材で、彼自身が判定結果について答えた。
ーー村田選手は手数は少なかったけど、前に前に出てきたことについてプレッシャーや戦いにくかったという印象はあったか
「前に前に来るというのは、以前の試合を見てても彼の戦略だったと承知していた。私はジャブを使って距離をとる戦略だったので特にプレッシャーは感じなかった」
ーーダウンした時のダメージについて
「いつもなんだけど、ダウン取られた後も私は数秒でリカバリーできてしまう。だから今日も同じ。だからこそ、ダウン取られた直後でも自分の戦略を遂行できたんだ」
ーー村田選手が嫌がっていたり効いていたと感じたところはあったか
「何度か右が当たって効いていると感じた。そして彼の距離で無くなった時というのが嫌がってる時。そのまま自分がラッシュをかけて倒していくこともできたんだけど、今回はその戦略ではなかったので、そこで焦らずにしっかりと自分の戦略通りに動いた。ノックアウトもできたかもしれないが、今回は自分の作戦を続けた」
ーーその戦略とは?
「戦略はというと、村田選手はすごく右のパンチが力強いということで、ジャブを使いながら距離をとって自分のリズムで戦っていくということ。この戦略はダウンを取られた後でもしっかりと動けていたことも勝因になったと思う。やはり村田選手はコンプリートファイターではないな、という印象だった。そこをしっかり押さえて自分が動けたところが勝因だと思う」
ーー判定は3者とも判定ポイントに開きがあったが、どう思っているか。
「二人ともパンチが当たっている印象はあったと思うが、よくよく見ると、村田選手は1ラウンドにつき2~3発右が当たったくらいだと思う。それに比べると自分の方が手数もすごく多かったし、ジャブで効かせたところもあったと思うし、コンビネーションも出ていたのでその印象ではないか」
ーー終盤は完全にポイントもペースも自分が握っていると思ったか?
「ダウンを取られたときから(4Rからポイントが)ドローになってるなという心配もあったが、7R以降は自分が取ってる自信を持って戦っていた」
ーー村田選手の印象は?
「村田は、まだとても若く未来のあるボクサーだという印象だった。この試合からも学んだことも沢山あったんではないかと思う。13戦目でこの試合(世界タイトルマッチ)を経験し、必ず将来はチャンピオンになる選手だと思った。すごい強い選手。だからこそ将来チャンピオンになると私は思ったね」
エンダムは手数では有利だったが、ダメージがあった時などピンチの時はこれ以上打たせないようにクリンチで逃げたエンダム。これまでプロ12戦の村田に対し37戦のエンダムの経験値もあるか。判定2-1 ※116-111、110-117、115-112と三者の審判のポイントの差が大きかっただけに、審判の見方の統一性が問われる。
WBAのメンドサ会長は「私が審判なら117-110で村田が勝ちだ」と試合後ツイッターで公開した。
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