【ボクシング】サッカーWカップ英国代表がボクサー転向
サッカー元イングランド代表で、マンチェスター・ユナイテッドなどで活躍したディフェンダー、リオ・ファーディナンド(38)がプロボクサーに転向すると記者会見を行い、BBCなど複数の英国メディアが報じた。
ファーディナンドは1997年から2011年まで実に15年間にわたってイングランド代表に選ばれた名選手で、2015年に引退してからはテレビで解説者を務めていた。
「私は自分を試してみたいんだ」とファーディナンドは会見で語った。「私はずっと競技の世界で生きてきた。(サッカーは)引退したが、体調は今も万全だ。試合で人と競う気持ちが忘れられないんだ」と自分が根っからのコンペティター(競技者)であることを強調。
そして「ここ数年はいろいろなことがあって、それによって自分の中に溜まった攻撃性や怒り、さまざまな感情を吐きだすためにボクシングに集中してきたんだ」と、妻のレベッカさんを2年前に乳がんにより34歳という若さで亡くしたことによる悲しみや怒りをボクシングにぶつけてきたことを告白した。
「私がボクシングをやるのは、それがチャレンジだからだ。サッカーでは多くのタイトルを獲った。今後はチャンピオンベルトを狙っていく」とボクシング王者を目指すことを宣言。
これまでサッカー選手からボクサーになった例としては、バーミンガム・シティのミッドフィルダーだったカーティス・ウッドハウス、クリスタル・パレスのフォワードだったレオン・マッケンジーらがいる。ウッドハウスは英国スーパーライト級王者になっている。
ファーディナンドは現在、元WBCスーパーウェルター級王者リッチー・ウッドホールからコーチを受けている。
「時間をかければリオは絶対にプロボクシングで戦える」とウッドホールは言う。「彼の右パンチにはナチュラルなパワーがあるし、身体能力も非常に高い。その上、とても練習熱心で、技術を学ぶことにとても貪欲だ」と太鼓判を押す。
「ただし、スタイルはまだまだ荒削りだから、そこを磨いていく必要があるので、少し時間がかかるだろう」と、デビューまでは今しばらく時間がかかりそうだと言うが、「それでもリオはクルーザー級の選手としては、身長も高くリーチも長いし、ボクサーとしてのあらゆる天分に恵まれている。だから将来的に王座を獲る可能性は十分あるよ」と、ファーディナンドのポテンシャルを高く評価した。ちなみにファーディナンドは188㎝と長身だ。
この11月には39歳となるファーディナンドだが、現在ではボクサーの選手寿命も延びているし、49歳で世界王座を獲得したバーナード・ホプキンスの例もある。
英国のファンの間では早くも「ファーディナンドvsコナー・マクレガーが見たい」との声も上がっているが、フロイド・メイウェザーと“世紀のメガマッチ”を戦ったマクレガーは、ネイト・ディアスと77.1kg以下の契約で戦ったことがあるとはいえ、クルーザー級(90.7㎏以下)で戦うのには、かなり無理がありそうだ。
いずれにせよ、英国サッカー界のビッグスターのボクシングへの挑戦は、注目である。ファーディナンドが01年に日本を訪れた際、大阪教育大付属池田小で児童8人が殺害される事件が起き、彼は同校を訪問し亡くなった子供たちを悼んで花束を贈った。その後02年と08年に来日した際にも同校に花束を贈っている。そんな優しい心を持つ彼の、ボクシングでの活躍を祈りたい。
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