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"ブッカーK"としてPRIDEやK-1に多くの外国人強豪選手たちをブッキング、 ヴァンダレイ・シウバを始めとして未知の強豪たちを発掘してきた川崎浩市が、独自の視点で格闘技界・選手たちの裏話を綴っていくコラム。

【連載】ブッカーKの格闘技の裏側 第12回 日本人ファイターを海外へブッキングするまで

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■依頼を受けてONE FCとの交渉を開始

 しばらく前にアメリカのMMAイベントWSOF(=World Series of Fighting/レイ・セフォー代表)のマッチメイカーから「HANZO TANAKAは試合に呼べないか」との相談があり、実はその時初めて、私は田中半蔵選手の存在を知った。

 しかし、当時の私はパンクラス代表でもあるスマッシュの酒井代表とWSOFとの提携話を進めて契約した直後。今後の展開などいろいろ話をしたあとだったことと、業界の中での筋道を通して行かなければならないので、パンクラスの選手を先にプッシュするのが道理でタイミング的に動けなかった。

 それから時間が過ぎて今年の2月頃、リオン武選手から後輩の田中半蔵選手について相談に乗ってくれないかとの連絡を貰った。リオン選手が以前、シンガポールの『REBEL FC』という大会に出場した際にマネージメントをしていた人物は、PRIDEの草創期に仕事を手伝って貰った後輩みたいな人物で、私も契約書のことや、大会出場にあたっての写真やDVDをプロモーターに送る作業を手伝ったりしていた。

▲田中半蔵

 その関係で、リオン選手とは顔見知り程度だったのだが相談を受け、リオン選手のマネージメントをしている会社に連絡をしたところ「自由にやって下さい。ちょうど電話を貰ったときに修斗の坂本さんも一緒で問題ないと言ってましたよ」との事で、今年の2月に行われたVTJの会場でリオン選手と再度会って話をしたのである。

 リオン選手はシューティングジム横浜から独立して今は自分のジムを持っており、田中半蔵選手は川口健次さんが代表を務めるシューティングジム横浜所属の選手という事で、まず川口代表に連絡を取って田中半蔵選手の海外への売り込みの話をし、そこから始動となった。

 もしもすぐにオファーが来た場合でも試合に出られる準備が出来る様にパスポートと、売り込むための過去の試合映像を送って欲しいとリオン選手にお願いすると、田中選手はパスポートを持っていないとの事で、人生初のパスポートを3月に取得。

 あれこれと考えたが、まずは試合用のビザ関係の問題や時差などの問題が少ない『ONE FC』(本拠地はシンガポール)に狙いを定め、4月にONE FC代表のVictor Cui氏にパスポートとプロフィールと試合映像などをメールで送ると、後日マッチメイカーのマット・ヒュームから「契約したい」との返事が来た。 ・・・

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ブッカーKの格闘技の裏側 第12回 内容
■依頼を受けてONE FCとの交渉を開始
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