5月8日(日)神奈川・横浜文化体育館で今年 初のビッグマッチ『THE OUTSIDER 第16戦』を開催するリングス代表・前田日明。今大会はロシア勢の初参戦、P’sLAB&ZSTとの対抗戦、初のタイトルマッチなどスペシャル感満載だ が、前田代表は今後アウトサイダーをどのような方向性に進めていくのか? アウトサイダーの今後に加え、第2次リングス旗揚げ構想、ヒョードルの敗因、日 本格闘技界の現状について大いに語ってもらった。(2011年5月6日UP)
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■ロシアとの対抗戦は日本人選手が全敗でもしょうがない
ーー5・8横浜文化体育館大会の最大の目玉であるロシア人選手の参戦なんですが、前田代表が自らウラジオストックを視察して来たそうですね?
「3月の後半に行って来たよ。アマチュア選手を探しに行ったんだけれど、ロシアに純粋なアマチュア選手はいないんだよね。大会を頻繁に開催していて、やっている選手はみんなセミプロみたいなもので」
ーーなぜウラジオストックだったんですか?
「軍関係のコネやいろんな情報を総合すると、ウラジオストックがいいんじゃないか、と。旧リングスのルートだとヘビー級の選手しかいないんだよ。アウトサイダーの主力選手は70kg前後だから、階級が合わなかった。
それともうひとつは、前回の米軍との対抗戦でヘビー級の試合を組んだけれど(ライオンvs出田源貴=ライオンが1R1分22秒、TKO勝ち)、敗れた選手 のダメージが大きかったという反省点があったから。米軍よりもロシアの方が総合での戦い方を叩き込まれているので、もっと危険だと判断したんだよ。
アウトサイダーは重量級の選手層が薄いし、一発のパワーが外国人とは全然違う。日本人はベンチプレスで120kg挙げれば凄いと思うだろうけれど、外国人は200kgくらい簡単に挙げるヤツはざらにいるからね」
ーー現地でオーディションを開催したんですか?
「ウラジオストックのジムへ直接見に行って、そこで選考したんだよ」
ーー現在のロシアのレベルはどうでしたか?
「うーん……なるべくレベルの差が段違いにならないように気をつけて考慮したけれども、彼らは根本か ら日本人とは違う。ヒョードル以降、誰もが“俺も一旗挙げよう”というハングリー精神を持っているんだよ。彼らはアマチュアの試合をやるつもりはない。少 しでも顔や名前を出せるチャンスの場があるのなら“行きます”というだけで。
コイツは注意しなければいけないという選手が、今回は2人ほどいる。あと1人は日本人選手が冷静になって、上手くグラウンドに持ち込んで早い勝負に持ち込 めば何とかなるかも……。正直なところ、今回は日本人選手が全敗でもしょうがないと思っているよ」
ーーそれほどの差があるかもしれない、と。
「1試合でも日本人選手が勝てば合格点。それくらいのレベルにあるね」
ーー彼らのベースはやはりサンボなのですか?
「軍隊格闘術のコマンドサンボがベースだね。他にもいろいろな格闘技をやっている。ひとつ言えるの は、ロシアには小規模の賞金トーナメントがいっぱいあって、とんでもないヤツが何人もいるはずなんだよ。 ただ、国外の表舞台に出て来るチャンスがないだけで。
はっきり言えば、みんなヒョードル、ヒョードルと言っているけれど、ヒョードルがアマチュア時代に残した戦績なんて大したことはないんだよ。ロシアの様々 な格闘技大会で上位に行った選手に言わせると“ヒョードルでそれくらい上に行ったの? じゃあ、俺ならもっと上に行ける”という選手がたくさんいる。
実際、俺が見た中でもコイツはヤバイという選手が何人もいたよ。だから、ロシア国内に埋もれている選手たちをリサーチして、また発掘していきたいね」
ーー今回の大会は、かなりスペシャル感がありますよね。
「これまで4年間やって来た中で、一番面白いマッチメイクだと思うよ。選手の粒も揃ってきたし、全試合見どころがある。タイトルマッチにしても前回はRYOが勝ったけれど、金的が入ったあとのパンチだったから、あれがなかったらもっといい試合になっていたと思うしね」
■前田代表が分析するヒョードルの敗因とは?
ーー話の途中ですが、ヒョードルがストライクフォースで2連敗を喫しました。前田代表はこの2連敗をどう見ていますか?
「ひとことで言えば ・・・
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