7月18日(月・祝)東京・ディファ有明で行わ れる『REBELS.8 & IT’S SHOWTIME JAPAN countdown-1』にて、スーパーフライ級三冠王の闘魔(とうま/新宿レフティー)を迎え撃つ藤原。長期にわたって日本軽量級最強の座に君臨してい る藤原が、最近ムチャをしている理由、そして日本人キックボクサーへのメッセージを語る。(2011年7月13日UP)
PROFILE |
■1週間で2試合のムチャをしたのは、固定概念を崩したかったから
ーー6・12『M-1』で、元ルンピニー&ラジャダムナンスタジアム認定バンタム級1位カンティポン・トーピタゴンラカン に残り1秒で劇的にKO勝ちしたにも関わらず、試合後のマイクパフォーマンスを酷評されたそうですね。(Krushで活躍中の後輩、松倉信太郎と中島弘貴 に追いつけ追い越せで頑張ります、というような内容だったが、何を言っているのか観客には伝わらなかった)
「い つものことです(笑)。マイクパフォーマンスをする時に、事前に何を言うかなんて考えられないのでマイクを持った瞬間がスタートなんですよ。とにかくみん なに勝ったことを報告しないといけないというのがあって、それ以外のことも喋らないといけないと考えたら、訳が分からなくなってしまって。
僕はもう2度と喋りません! そういう結論に達しました。昔から母ちゃんにも“お前は喋らない方がいい”とずっと言われ続けていたんです。試合がよければいいんです!」
ーーその試合の方は振り返ってみてどうでしたか?
「元とはいえルンピニーとラジャダムナンのチャンピオンなので、簡単には勝たせてくれないだろうなと思っ ていました。どういう選手かという情報も全然なくて。でもここ最近、タイ人とやる時は情報がないことが多かったので、その延長戦だと思ってやりました。ヒ ジが強いという情報だけあったので、ヒジの練習だけはちゃんとして。あとはいつも通りでしたね。プラスアルファの自分が少し出せたと思います」
ーープラスアルファとは?
「組んだ時に組み負けなかったことです」
ーーカンティポンの1Rのスピードとトリッキーな動きにはヒヤヒヤしました。
「自分もいろんなタイ人とやってますからね。逆に1Rから来てくれたら“ああ、そういうことね”というのがあるので。向こうはスタミナがないから、早く決着をつけたかったのでしょう」
ーー試合前に「自分のムエタイを早く完成させたい」と言われていましたね。
「こうすればもっと強くなれるんじゃないかな、というのがまだいっぱいあるんです」
ーー出場予定だった一戸総太選手が欠場となり、藤原選手が名乗りを上げての緊急参戦だったわけですが、なぜそんなリスクのあることをしたのですか?
「今はキャリアが必要な時だと思っているからです。その中でひとつひとつ目標を掲げて、いつも通りのレベ ルをキープしながら、その目標に一歩前進したものを毎回毎回作っていきたいんです。普通の練習と試合に向けての練習って密度が違うじゃないですか。試合に 向けての練習と試合をやらないと、強くなれないんじゃないかって思うんです。だから試合をどんどんやりたいんです」
ーーしかし、藤原選手の年齢(32歳)で年7~8試合もやるのはきつくないですか? 去年12月には1カ月で2試合、今年4月には1週間で2試合とメチャクチャなペースで試合をやりました。
「きついですけれど、それは誰もやっていなかったことをやっているからきついと思うのであって、みんなが普通にやっていたらきついとは思わないはずですよ。そういう固定概念のようなものを崩したかったんです。
やってみて分かることってあるじゃないですか。やらなかったらそれで終わりだけれど、やってみて初めて気付くことってあるんです。もちろんしんどいし、疲 れるけれども、そこで気付くことがいっぱいあります。やってみなければそこに何があるのか分からない。自分はそれを知りたかったんです」
ーー年齢を重ねたら、試合数や練習量を減らすというのがこれまでの固定概念ですよね?
「そういう固定概念を全部否定したかったんです。32歳になってもこれだけ出来るんだよってことを証明したかった。実際にやって見せた方が説得力があるじゃないですか」
ーーやってみて、どんな答えを導き出しましたか? ・・・
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