6月24日（日）東京・ディファ有明で開催される『M-1ムエタイチャレンジ Sutt Yod Muaythai vol.2』にて、タイからの刺客アンカーンレック・エクシデンコンジム（タイ）を迎え撃つ梅野。立て続けに現役ランカーと対戦して撃破してきた梅野だけに、ノーランカーである今回の相手にはモチベーションが下がっているのではないかと思われていたが、アンカーレックはとんでもない強豪だった！（取材日：2012年6月18日）
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PROFILE |
■誰も知らないのに有名な選手よりも強い
ーー今回の対戦相手であるアンカーンレック・エクシデンコンジム（タイ）は、タイから名乗りを挙げてきたそうですが、どのような選手なのでしょうか？
「会長（加藤督朗）から情報を聞く限りは凄く強い相手だな、という印象です。石井宏樹さんと対戦したゲーンファーン（今年3月11日、石井のラジャダムナンスタジアム認定ライト級王座に同級6位として挑戦、石井が判定勝ち）に負けているそうなんですが、その試合を見たタイ人が言うには普通ならアンカーンレックが勝っていないとおかしい内容だったみたいです。
勝ったゲーンファーンが先にリングを降りてしまったくらい、ゲーンファーンも（負けを）認めていたそうなので強いでしょうね。その前には20連勝していて、ムエサイアム（タイのムエタイ専門誌）にも載っていたそうです」
ーーでは、ルンピニースタジアムやラジャダムナンスタジアムのランキングには入っていなくても、決して侮れない相手だということですね？
「そうですね。俺は試合の映像を全く見ていないので聞いた情報でしか分からないんですが、ムエカオ（首相撲からのヒザ蹴りを得意とするタイプ）だそうです」
ーー映像は手に入らなかったんですか？
「今回は無理そうです。だから何とも言えないのですが、誰に聞いても“強い”という言葉が返ってくるので油断は出来ません」
ーー現役ランカーと立て続けに対戦してきて、今回はランカーではなかったのでテンションが落ちているんじゃないかと思っていたんですが、そうではなかったんですね。
「最初はポンサネー（ムエタイの爆撃機と呼ばれる、ムエタイでは珍しいパンチ＆ローの超ファイタータイプ）になるかもしれないという話だったんですが、間違いなくアンカーンレックの方が強いです」
ーーそうなんですか!? ポンサネーと梅野選手の対決はファン垂涎のスーパーファイトなのに、それ以上とは……。
「そうみたいですね。ポンサネーなら知名度もあるし、みんなが喜ぶカードじゃないですか。でも、アンカーンレックだと日本人のファンは誰も知らないのにポンサネーより間違いなく強いので、ポンサネーの方がよかったんですけれど（笑）。
例えば俺が勝ったとしても、ランキングにも入っていないから“ああ、梅野が勝ったんだ”で終わってしまうじゃないですか。価値が伝わらないですよね」
ーーそれだけ強い相手と分かれば、ファンも注目しますよ。
「間違いなく強いです。ウィラサクレック会長がコムパヤック（日本で連勝していたムエタイ戦士）と試合の映像を見たそうなんですが、2人とも強いと認めていたそうです。ゴンナパー（梅野と1勝1敗のルンピニースタジアムのランカー）に2勝しているそうなんですが、それも圧勝だったらしいんですよ」
ーーゴンナパーに圧勝ですか？ ランキングに入っていないのが不思議ですね。
「本当はランキングに入っていてもおかしくないようですよ。ゴンナパーともう1回やらないかという話もあったんですが、直前になって“もうやりたくない”と逃げたそうです。ウィラサクレック会長がコムパヤックに“どうだ？ 梅野は勝てるか”と聞いたら、コムパヤックは難しそうな顔をしていたと言っていました。ウチのタイ人トレーナーも間違いなく強いと言っていたので、ヤバイですね」
ーーランキングにも入っていない、知名度もない、だけど強いとは嫌な相手が来ましたね……。
「そうなんですよ。細かい情報もないですからね」
ーーしかし、この一戦をクリアすれば夏にルンピニースタジアムでの試合が組まれる予定ですね。
「まだ決定ではないですが、おそらく来月か再来月になるでしょう。最低でも年内にあと2回、タイで試合をする予定です」 ・・・
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