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■第2章 来年のワールドカップに向けた課題とは!?

――試合前は、相手に付き合わない戦いをしたいと言われていましたが、その課題はどうでしたか。

「水野寧々選手(準決勝)、横山紀子選手(決勝戦)との試合では『相手に付き合ってしまったな』と師範に言われてしまいました。あそこまでくっ付いて戦う選手は初めての経験だったのでどうしようかな、と考えているうちに終わってしまいました。技の振り分けと自分の間合いを作って戦うことがなかなか出来ていませんでしたね。相手のペースに合わせてしまいました。今回は相手の攻撃をもらったら、一方的に受け続ける自分がいたので、今までとは違う課題がいっぱい見つかった試合でもありました」

――出てくるのは反省の弁ばかりですね。逆に課題が多く見つかったことでプラスになった大会だったのでは。

「いや~、凹んでます。もうちょっと上段廻し蹴りが出せたらなと思いましたね。でも、そこをしっかり克服しないと来年のワールドカップで戦っていけないです。これからは色んなタイプの選手とやる機会も多くなるので、まだまだ足りないことが多いなと思いました」

――課題を克服すれば、またさらに強い将口選手が見られそうですね。

「それはどうでしょうか……。自分の全てが良かったという大会が今までにありません。前回はこういう技がうまく出来ていたけど、今回は出来なかったということが私には多かったりします。これからは、ちゃんと今までやってきたことを積み重ねていって、以前に出来ていたことが出来なくなったということがないようにしていかないと、進歩して強くはなれないなと思いました」

――ご自身ではまだまだ強くなるノビシロはあると思いますか。

「私は大して強くはないし、技術があるわけでもありません。強くなるにはまだまだ課題はいっぱいあります」

――今大会に点数をつけるとしたら100点満点中、何点ですか。

「50点ぐらいかな(笑)。今回は反省点が多いのでそれぐらいにしときます」

――決勝戦で横山紀子選手と戦うことは予想してましたか。

「加藤小也香が途中で棄権したので、紀子選手が順当に上がって来るんだろうなとは思いましたね。練習のときにサウスポー対策で、右の下段廻し蹴りで攻める練習はしていました。ウエイト制大会の映像を見ても、(横山に)右の攻撃がよく入っていたので、最初の方から右の下段蹴りをガンガンいきました。でも、実は準決勝の前に右のスネを痛めていて、決勝戦だからスネが壊れてもいいやと思って蹴っていたんですけど序盤に蹴りすぎてしまいまして、『これはやばい』と思って他の技に変えました(笑)。ちょうどいい具合のときに蹴るのを止めてしまいましたね。最後に力を残さないといけないという考えがあって、そこだけは冷静な自分がいました」

――試合後のダメージはどうでしたか。

「スネ以外にも拳を痛めてしまいました。相手のボディ攻撃に集中してしまったので腫れてしまったんです。まだ腰も痛くてあんまり動けません」

――来年のワールドカップに向けて力強い意気込みをお願いします。

「今度は大きな外国人選手との試合が続くので、もう少しパワーアップして試合に臨みます。海外の選手は、前回の世界大会よりもさらにパワーをつけてガンガンプレッシャーをかけてくると思うので、私はそれに負けない足腰、そして攻撃を耐えながらもちゃんと技を返せるようにパワーアップしたいです。最近はパワー系のウエイトトレーニングをもう半年以上もやっていないですけど、しっかり1からやり直そうと思います」

――世界チャンピオンとしてワールドカップに乗り込むという意識はありますか。

「前回のワールドカップでは2回戦で負けてしまいました。マルガリータ選手がチャンピオンなので、私はチャレンジャーのつもりで頑張ります」

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