2017年4月度・格闘技MVPスペシャルインタビュー 武居由樹(K-1)
毎月イーファイトが取材した大会の中で、最優秀選手を決める格闘技月間MVP。2017年4月のMVPは、4月22日にK-1 WORLD GP第2代スーパー・バンタム級王座決定トーナメントを制し、第2代王座に就いた武居由樹に決定!(2017年5月12日UP)
PROFILE
武居由樹(たけい・よしき) |
選考理由
1、「第2代K-1 WORLD GPスーパー・バンタム級王座に就く」
2、「3勝(2KO)の好成績でトーナメントを制す」
3、「まだ20歳と若く今後さらなる期待が持てる」
選考委員
格闘技雑誌Fight&Lifeとイーファイトの全スタッフ
受賞された武居選手には、ゴールドジムより以下の賞品(プロカルシウム 300粒 1個、マルチビタミン&ミネラル 1個、アルティメットリカバリー ブラックマカ&テストフェン+α 240粒 1個)と、イーファイトより記念の盾が贈られます。
贈呈:ゴールドジムMVP記念インタビュー
「まだまだ先の話ですが、いつか武尊選手と戦いたい」
■2連敗を喫したことで本気になった
初代王者・武尊が返上したK-1スーパー・バンタム級王座を懸けて「第2代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント」が4月22日に行われた。
日本人4名、外国人4名の計8名で争われたトーナメントで勝ち残ったのは、出場選手の中で最年少・20歳の武居由樹。2014年11月にプロデビューして、12勝(7KO)2敗と14戦目にして世界の頂点に立った。
「試合が終わってもう2週間くらい経つんですが、いまだに実感がないんです。他の人から“おめでとう”とか“チャンピオンになって凄いね”と言われると実感が湧くんですけれど、自分ではあまり感じないんです」と、いまだK-1のチャンピオンになった実感がないという。
しかし、武居が1回戦と準決勝をKO勝ち、決勝戦も圧勝と圧倒的な強さで勝ち上がったのは事実だ。
1回戦のアントニオ・オルデン(スペイン)戦は、武居にとって初の外国人選手との対戦だった。相手は25勝(2KO)2敗の好成績を収める25歳。1Rはパンチと蹴りが交錯するスリリングな展開となったが、2R終盤からは武居のボディブローとヒザ蹴りが決まりだし、3R2分31秒、右ボディーブローでKO勝ち。
「緊張していたのでやりにくかったです。相手はリーチがあって身体が大きかったので、体格差を一番感じました」
武居はKrush -53kg王者であり、普段は53kgの契約体重で試合をしている。軽量級になればなるほど体重差は大きなハンディとなるものだが、難なく1回戦をクリアした。
「デビュー当初は55kgでやって2戦目と3戦目で連敗して53kgに落としたんです。ただその頃はボクシングもやっていたので、ちゃんとした練習が出来ていなかったんです。今とはテクニックのレベルも全然違いますが、まだ本気で取り組んでいなかったことが大きかったと思います。その2連敗を喫したことで“もう負けるのは嫌だ”と思い、必死に練習するようになりました」※2連敗のあとは11連勝
準決勝では、かつて武尊からダウンを奪ったこともあるチャールズ・ボンジョバーニを1回戦でKOして勝ち上がってきた石田圭祐(KREST)と対戦。しかし、武居は1R1分32秒、右フックでKOという圧勝を収めた。
「準決勝は絶対に石田選手が勝ち上がってくると予想していたので、研究と対策をばっちりしていたんです。それが上手くハマりました」
ハイキックやヒザ蹴りの鋭さも目立つ武居だが、攻撃の割合とフィニッシュは断然パンチの方が多い。
「自分でもパンチには自信があります。高校の3年間はボクシング部に所属して、アマチュアボクシングをやっていました。高校を卒業する時にプロボクサーになるかKrushに出るか迷ったんですが、Krushが盛り上がっていたのでKrushを選んだんです。ボクシングに関しては他のキックボクサーに負けない自信があります」
決勝で対戦したのは、プロボクシングで4勝(2KO)3敗1分の戦績を残した久保賢司だった。2015年8月に引退し、今大会でカムバックを果たしたためブランクもあったが、武居は久保を相手にパンチ勝負でも上回っていた。さらにハイキック、ミドルキック、飛びヒザ蹴りと多彩な攻撃パターンを見せ、久保を圧倒しての判定勝ち。トーナメント優勝を飾った。
「決勝戦では自分のやりたいスタイルが出せたと思ったんですが、映像を見たらそうでもなかったです(苦笑)。もっといろいろな技を出していきたい。久保選手は気持ちの強さを凄く感じました。最後もKOしたかったんですが、普通なら倒れているような攻撃が入っても久保選手は倒れなかったです」
トーナメントでの3試合を見てもボディブローの使い方が上手く、武居にとって大きな武器となっている。
「ボディー打ちは会長が好きな技なので、昔からずっとやっていました。やり込んできたので特に自信あります。会長がなぜボディー打ちが好きなのかは知りません(笑)」
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