2階級王者・京口紘人が引退、海外からも惜しむ声「超盛り上げファイター」「彗星のように躍進した」
ボクシング世界2階級制覇した京口紘人(31=ワタナベ)が2日、自身のYouTubeで引退を表明した。今年3月には3階級制覇を懸け、WBO世界フライ級王者アンソニー・オラスクアガに挑戦したが、判定負け。京口は「前回の試合の直後くらいに自分の中で引退は決めていた。悔いが残らなかった」と語った。
ネットでは国内ファンはもちろん、海外ファン、メディアも「超盛り上げ系ファイターだった」と引退を惜しむ声が見られた。
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京口はYouTubeで、最後の試合となったオラスクアガ戦について「韓国で負けた時(※昨年5月ビンス・パラス戦)も、引退かなと思う時もあったんですけど。今回は準備から120%くらいの力を出せた。あの強いオラスクアガチャンピオンにあれだけ戦えた。終わった後にすごくすっきりしたし、健康な身体のままリングから降りれたなと思えた」と、気持ちに区切りがついたと言う。
さらに妻から、この先、世界戦のチャンスが来ても引退するのかと問われても「自分は引退という気持ちは揺らがないし、後悔もない」と撤回の意思はないと語った。
印象に残る試合については「初めて世界チャンピオンになったあの試合は一番。夢が叶った瞬間って多分人生の中で一回だと思う」と、17年7月、初のタイトル挑戦であるホセ・アルグメド戦とのこと。
今後はYouTube活動や解説やタレントの仕事、講演活動などを行っていきたいとした。
動画には「名勝負の数々ありがとうございました」「一挙手一投足に芯が通った、極めて所作の美しいボクサーでした」とコメントが並ぶ。
海外ファンも「超盛り上げ系ファイターだった」「非常に優秀で、堅実で、エンターテインメント性があり、楽しいファイターだった」「本当に引退するの? カムバックしないの?」「本来ならチャンピオンで、3階級制覇王者であるべき姿だった。ほろ苦い引退」と惜しむ声が見られる。
海外メディア『ボクシング・シーン』等、多くのメディアでも報じられ、メキシコ『BoxeoPlus』では「彼の躍進はまさに彗星のようだった」「短いが傑出したキャリア」「彼の遺産は、リングでの献身、才能、野心の例として残っている」と記している。
京口は3歳からフルコンタクト空手を始め、12歳からボクシングに転向。大阪帝拳で、憧れの辰吉丈一郎から指導も受け、キャリアをスタート。アマで国体優勝などの実績を残した。
16年4月に6回戦でプロデビューすると、17年7月に、わずか1年3か月でIBF世界ミニマム級を奪取。日本史上最速の王座奪取であり、憧れる辰吉丈一郎と同じプロ8戦目での世界戴冠に成功した。
18年12月にはWBA世界ライトフライ級王座を獲得し、2階級制覇。20年には日本人として初めて英大手マッチルームと契約。22年にはWBAレギュラー王者と、相手の地元メキシコに乗り込み統一戦を行い、野次や卵が投げられる中で見事KO防衛するなど、名勝負を重ねた。
しかし22年11月には、WBA・WBC世界ライトフライ級王座統一戦で寺地拳四朗に7R KO負け。5Rにダウンを奪われるも怒涛の猛攻で寺地を追い詰め、陥落するも激闘を称えられた。
その後フライ級に階級を上げ、“ラウンドガール抱きつき”で有名なビンス・パラスとの再戦に敗北。しかしダイレクトリマッチで勝利し、今年3月のオラスクアガ戦に繋げたが、ダウンを奪われ判定負けを喫した。
戦績は19勝(12KO)3敗。
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