【ムエタイ】ジュニアトップ・福田真斗、3度目のラジャ出陣で敗北
タイで活躍する選手の育成・輩出をコンセプトに、タイに最も近いと言われる「MUAYTHAI WINDY SUPER FIGHT」(以下WINDY)。そのWINDYの代表選手・13歳の福田真斗(ふくだ・なおと/キング・ムエ)が1月9日(水・現地時間)、自身3度目となるラジャダムナン・スタジアムのリングに登場した。
81.5ポンド(約37kg)契約のベストウエイトで行われたこの試合、相手はカンボジア出身のナロンデート(14歳)。昨年8月タイ・アディソンスタジアムにて福田と77ポンドタイトルマッチを行い、KOで敗れたカウポンレックとも対戦しており、関係者の話によると、この階級はタイ中部から南部にかけてはこの3者、福田、カウポンレック、ナロンデートが3強だという。
試合は序盤、ムエタイの定石通り静かな展開からスタート。だが2R、福田が左奥足ローを立て続けに3発ヒットさせると、ナロンデートが猛然と前進し攻撃し圧力をかける。ナロンデートのボディストレートがクリーンヒットし、左縦ヒジで応戦するも福田はズルズル後退。このラウンドで7-1まで賭け率が開き、大きくリードを許してしまう福田。
3R目からは福田が前に出て首相撲勝負に。ロープ際にナロンデートを押し込み、大きくステップしてのヒザがクリーンヒット、このラウンドは福田が挽回。
続く4R、前半の首相撲の展開で福田がバランスを崩され、ヒザを被弾。この一撃で大きくナロンデートに賭け率が流れてしまう。敗色ムードが濃くなった4R後半、ロープ際で福田の起死回生の右ヒジがクリーンヒット! ロープに崩れ落ちるナロンデート。ムエタイでは一瞬腰が落ちる程度のダウンでは、ダウン宣告しないことが多いため、福田もすぐにパンチで追い込むがナロンデートも必死に首相撲に持ち込み、このラウンドを逃げ切る。
後がなくなった福田に、ギャンブラーから「お前が勝ったら2万バーツのチップだ!」との声がかかる。これは、賭け率が引き離され敗色濃厚な場合でも、まだ逆転の見込みのある選手、特にパンチ・ヒジの打てる選手に対してよく行われる行為で“注射”と呼ばれる。実際、福田の逆転に期待するギャンブラーも多かったのだ。
そして最終5R、すぐにステップインしてパンチを振っていくが、ナロンデートは前蹴り、首相撲で逃げ切り態勢。守りに入った選手を攻略することは難しく、そのまま試合終了、5R判定負けを喫した。
対タイ人戦績9戦目にして初の敗北を喫した福田であるが、「精一杯やりきりました・・・」と本人が述べているように、試合後は清々しい表情であった。
福田には、タイ国内で行われるムエタイ・ワンデートーナメントのオファーも来ており、今後も日本人ジュニアトップ選手としてさらに活躍が期待される。
「スック ワン キントーン」
2013年1月9日(水・現地時間)タイ・ラジャダムナンスタジアム
▼80ポンド契約 2分5R
○ナロンデート(カンボジア)
判定
●福田真斗(キング・ムエ)
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