2024/06/23（日）UP
（最終更新：2024/06/23 22:30）

森坂（左）はラストマッチを松本と対戦し、負傷によるTKO負け

▼第6試合 Krushフェザー級/3分3R・延長1R
●森坂陸（エスジム）
TKO　2R終了時　※ドクターストップ
〇松本海翔（TAD）
※鼻骨骨折の疑いのため

森坂は得意のバックブローを何発も繰り出した

　森坂はムエタイ仕込みの蹴り技とバックブローなど回転技も得意とするトリッキーなファイトスタイルで観客を魅了してきた。22年4月からは4連勝をあげ、今年3月に玖村修平とタイトルマッチで対戦し、判定勝利で王座を戴冠。しかし、10月21日の防衛戦で篠塚辰樹に判定負けで陥落となり引退を表明。今回が引退試合となる。

　森坂の引退試合の相手に選ばれたのは、新鋭の松本に決定。17歳の松本は3戦3勝（1KO）で、K-1アマチュア全日本-55kgで優勝しているホープ。新旧のガチ対決は注目が集まりそうだ。

　1R、森坂はパンチからバックブロー。これは、しっかりとガードする松本。サウスポー構えの松本は左ローキックでダメージを与える。さらに左ストレートで追い込む。だが森坂は、ミドルキック、バックブローと多彩な攻撃。

松本のカーフキック、左ストレートを被弾した森坂

　2R、森坂はミドルキックからバックブローも不発。だが、左右のバックブロー、さらにバックブローを軽くヒット。松本は動じずに、左ローキックを連発。そして、左ストレートで追い込む。耐えた森坂は、ミドルキック、バックブローを繰り出すもガードの上。ここで森坂が出血のため、ドクターチェックが入る。試合が再開されが、3R開始時にドクターストップの宣告、松本のTKO勝利が決まった。

　勝利した松本は「引退試合、僕を選んでいただきありがとうございました。最高です。若手代表として勝ちました。俺の名前を知ったんじゃないですか。フェザー級トーナメントも俺も出たかったんで、勝った方と僕いいんじゃんないですか、大阪お願いします。若手代表として引っ張っていきます」とコメントした。

TKO負けの森坂は、涙を流しながら引退の挨拶をした

　これで引退の森坂は、「こんな結果で、すみません。鼻が折れたみたいです。思ったよりも強かったです。ありがとう。自分は、次にやりたいことを見つけました。最後になると、思いで深い後楽園、寂しい気持ちですね。でも、試合を見てもらった通り、モチベーション、これ以上いけないですね。引退しますが、応援してくれてありがとうございました。セカンドキャリアでも、トップ目指して一番を目指します」と最後の挨拶をした。

橋本（右）は稲垣（左）にこの左でダウンさせた

▼第5試合第9代Krushフェザー級王座決定トーナメント・準決勝（2）/3分3R・延長1R
●稲垣澪（K-1ジム大宮チームレオン）
判定0-3　※三者ともに26-30
〇橋本雷汰（ALONZA ABLAZE）

　第9代Krushフェザー級王座決定トーナメント・準決勝。稲垣は第9代Krushスーパー・ライト級王者・稲垣柊の兄。パンチからのヒザ蹴りなど多彩な武器を持つ。23年6月にはMOMOTAROに判定勝ち、10月は新美貴士からダウンを奪い判定勝ちを奪った。

ダウンを喫した稲垣は反撃も及ばず

　対する橋本雷汰は、8戦して6勝2分と無敗の新鋭。昨年10月にYU-KI、今年1月に水津空良から2連続KO中だ。

　1R、稲垣は前へ出て前蹴りから右を狙う。サウスポー構えの橋本は、左ミドルキックをヒット。そして、左ストレートでいきなりダウンを奪う。立ち上がった稲垣に橋本は左でKOを狙いにいくも、ここはクリンチに逃げられる。

　2R、前へ出る稲垣は、接近からヒザ蹴り。橋本は左をヒットするも、距離を潰されて苦戦する場面も。稲垣はヒザ蹴り、右を入れて逆襲するシーンも。だがパンチの距離を潰す稲垣がクリンチとみなされて、注意が与えられる。

フェザー級トーナメントは、橋本（右）と石田（左）が決勝で対戦する

　3R、接近戦が目立ち、両選手に注意が入る。稲垣は接近してのヒザ蹴り、そこからパンチにつなげるも攻防にならず。橋本は攻めてがないのか、なかなかパンチを入れられない。稲垣はバッティングか左目上から出血も、試合続行。打ち合いになるも、橋本が2度目のダウンを奪う。立ち上がった稲垣は、最後の力を振り絞って打ち合いもタイムアップ。二度のダウンを奪っている橋本が判定勝ちを収めた。

　決勝へ進出を決めた橋本は「準決勝、稲垣選手に勝てて嬉しい。でも内容が全然ダメ。決勝で強いことを見せたいです」とコメント。

　また、決勝で対戦する石田は「いま、やること変わらない。しっかり圧勝します」と意気込みを語った。

▶次ページは、石田龍大vs.“狂拳”迅、その他の試合結果