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2013年11月度MVP 鈴木博昭

毎月eFightが取材した大会の中で、最優秀選手を決める月間MVP。2013年11月のMVPは、11月16日(土)東京・両国国技館にて開催されたシュートボクシング『GROUND ZERO TOKYO 2013』において、-65kg日本トーナメントを制覇した鈴木博昭に決定!(2013年12月2日UP)

PROFILE
鈴木博昭(すずき・ひろあき)
1984年12月6日、愛知県出身
身長167cm、65.0kg
ストライキングジムAres所属
※詳細は選手名鑑へ→

選考理由
1、「-65kg日本トーナメントS-cup2013で優勝」
2、「3戦のうち2試合でKO勝ち」
3、「円熟期を迎えてさらなる活躍が期待される」

選考委員
Fight&Life、ゴング格闘技の各格闘技雑誌の編集長とeFightの全スタッフ

受賞された鈴木選手には、ゴールドジムより以下の賞品(プロカルシウム 300粒 1個マルチビタミン&ミネラル 1個アルティメットリカバリー ブラックマカ&テストフェン+α 240粒 1個)と、eFightより記念の盾が贈られます。

プロカルシウム 300粒

骨の形成に必要なコラーゲンやカルシウムなどミネラルを含むプロテタイトに、骨の成長を考えたカルシウム、乳果オリゴ糖、CPPなどを配合しました。
マルチビタミン&ミネラル

100%自然素材を使用したビタミン&ミネラルサプリメント。着色料、香料、保存料は一切使用しておりません。
アルティメットリカバリー ブラックマカ&テストフェン+α 240粒

選び抜かれた8種類の成分。トップアスリート達が使用する回復系サプリメントです。
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贈呈:ゴールドジム

MVP記念インタビュー 
「仲間がいたことが大きい。自分一人で勝てるものじゃないです」

■優勝することが自分の使命だと思っていた

 シュートボクシング、キックボクシング、空手、柔道、総合格闘技、テコンドーと様々なバックボーンとなる格闘技を持つ-65kg級の格闘家たちが一堂に集まり、立ち技最強を競い合ったシュートボクシング(以下SB)のトーナメント『S-cup2013』。その頂点に立ったのは、SBを代表して出場した“怪物くん”こと鈴木だった。

「あのメンバーが集まったのは嬉しかったですね。同じジャンルの選手が集まって優劣を決めるのもいいけれど、僕は『グラップラー刃牙』などの格闘マンガを読んで育ってきた人間なので、異種格闘技戦の世界に憧れていたんです。それもあって凄くテンションが上がりました。自分たちがワクワクしなかったら観てくれる方もワクワクしないでしょうからね」

 その分、プレッシャーも大きかった。立ち技最強格闘技を標榜するSBが、SBルールで行われるトーナメントでほかの格闘技に負けるわけにはいかない。鈴木はSBの威信を背負って戦いに臨んだ。

「プレッシャーは当然ありました。SBの舞台だから僕が負けるわけにはいかない。今回のトーナメントは優勝することが自分の使命だと思っていました。SBに育ててもらったことに強く恩義を感じているから、それに報いることが出来なかったらダメだな、と」

 1回戦の相手モハン・ドラゴン(空手)は4月大会で鈴木がKO負けを喫している相手だったが、鈴木は1Rに左フックでダウンを奪うと、2Rにもパンチで2度ダウンを奪ってKO勝ち。準決勝では“日本最強のローキック”裕樹と激しい打ち合いになり、2Rに一本背負いでシュートポイント(柔道の一本に値する投げ技が決まった場合に与えられる得点)を奪った鈴木が判定勝ちを収めた。

「モハンには1度やられているので、どこのリングでもいいからもう1回やらせて欲しいと思っていました。何としてでもKOするって気持ちでしたね。裕樹戦は相手が気持ちでガッと来たのでこっちもムキになってしまいました。ローはもらった時には、痛いけれどこれなら耐えられるなって思いました」

 決勝戦ではもう片方のブロックから勝ち上がってきた、柔道出身で現・総合格闘家の小見川道大と対戦。パンチから投げやタックルを狙う小見川に鈴木は蹴り技で応戦し、2R、ヒザ蹴りでダメージを負った小見川に飛びヒザ蹴りの大技を決めた鈴木がKO勝ちで優勝した。

「投げは警戒していましたし、UFCに出た人はどれくらいフィジカルが強いんだろうって警戒していました。実際、力は強かったです。最後の飛びヒザ蹴りはインスピレーションですね。自分はどんな技でも出来るように、両手両足、どの部位で攻撃しても倒せるように意識して練習しています。その内のひとつが出たという感じです」

■気持ちが伴わない体力、技、スピードは全く意味がない

 1日3試合を戦う過酷なトーナメントだったが、鈴木はその夜から明け方まで祝杯をあげていたほどピンピンしていたという。驚異のタフネスはどうやって養ったのだろうか。

「よく打たれ強いと言われますが、自分では努力してきたからだと思っています。首から下への攻撃だったら、シカトしてもいいくらいに鍛えてきました。腹を殴ってもらったり、足を蹴ってもらったりする打たせ稽古を長年やってきたので、その成果かなと思っています。身体の丈夫さが自分の中で一番自信があるところです」

 さらには、全試合延長ラウンドにまでもつれ込む最悪の事態を想定し、それでも最後まで戦い抜けるコンディションを作ってきたという。

「やっていることはみんなと変わらないと思うんですが、それにどこまで気持ちを入れてやれるかです。例えば同じ100メートルを走るにしても、普通に走るか、ジョギングするか、全力疾走するか、人によって違うじゃないですか。ひとつひとつに取り組む姿勢が違ったと思います。時間が無限にある中で練習しているわけではないから、合い間合い間の時間を有効に使って、気持ちを入れて練習してきました」

“気持ち”が入るか入らないかで、結果は大きく変わると鈴木は主張する。

「気持ちが伴わない体力、技、スピードは全く意味がないと思います。今回はいつも以上に覚悟を決めて練習してきたので、今までに無い感覚がありました。妙に落ち着いていたんです。絶対に負けるわけがないという自信を持ってリングに立てた。それくらいのことをやってきましたから。優勝できた一番の要因は“真剣味”だったと思っています。そこに手伝ってくれる練習仲間がいたことが大きい。自分一人で勝てるものじゃないです。そして誰よりも、自分が優勝したいと強く思っているという自負がありました」

 ひとつの大きな目標を達成した鈴木だが、これで満足はしていないという。

「強いと言われている相手で、ファンからこの対戦が見たいと言われるならぜひやってみたい。SBで優勝した証を持って、どの団体とでも誰とでもやってやるよ、と思っています。守りに入るくらいならもう格闘技は辞める。いつでも先陣を切って戦いに挑むつもりでいます。2014年には(SB初の-65kg級)世界トーナメントが計画されているので、それを見据えてまだまだ強くなるつもりです」

 SBの怪物くんから日本格闘技界の怪物くんへ、そして世界へと鈴木は羽ばたいていく。

関連リンク

・ゴールドジム Web site
・試合レポート「立ち技最強の牙城守った!“怪物くん”鈴木が優勝」

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