【コラム】アルドをTKOし統一王者となったマックス・ホロウェイとは何者か?
マクレガーに負けるまで無敵を誇ったジョゼ・アルドをTKOしてUFCフェザー級王座を統一したマックス・ホロウェイ。アンソニー・ペティスにもTKO勝ちしているこの若者は、何者なのか?(文:稲垣 收)
■ブラジルの英雄アルドを仕留めてUFCフェザー級王者に
6月3日、夜――。
『UFC 212』が開催されたブラジル、リオ・デジャネイロのジュネス・アレーナを埋めた1万5千人超の熱狂的カリオカ(ブラジルのリオデジャネイロ市の住民、および出身者をさす言葉)たちは、恐るべき出来事を目にして呆然と天を仰いだ。
彼らの偶像、ジョゼ・アルドが、コナー・マクレガーに対する“不運な敗戦”から復活し再び王座に返り咲いた祖国の英雄が、またもグリンコ(よそ者)によってフィニッシュされたのだ。
しかも今回は25歳の若造が彼らのヒーローをパンチでダウンさせ、上から後ろから無数のパウンドを浴びせ続け、ついにレフェリーのジョン・マッカーシーが試合を止めた。暫定王者マックス・ホロウェイが正王者アルドを降してUFCフェザー級統一王者となった瞬間だった。
アルドは一昨年12月にマクレガーにKO負けして王座を奪われるまでは10年間無敗で、“絶対王者”の称号をほしいままにしていた。マクレガーに敗れた後も、昨年7月の記念大会『UFC 200』で、元ライト級王者フランキー・エドガーを5R圧倒し続けて“格の違い”を見せつけ、復調ぶりをアピールしていたのだ。
しかし、ホロウェイはそんなアルドと打撃で真っ向から渡り合い、3Rになるとワンツーを叩き込んでダウンさせ、パウンドの雨を降らせ、チョークを極めかけ、最後はバックマウントからのパンチの連打でTKO勝利したのだ。
ホロウェイは昨年12月には元ライト級王者アンソニー・ペティスにもTKO勝利している。変幻自在な打撃で知られるペティスに強烈なミドルキックを叩き込んでグラつかせ、パンチの連打で仕留めたのだ。UFCフェザー級の新・統一王者となった25歳のこの若者はいったい何者なのか――。
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