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【ONE】注目の立ち技シリーズ戦が開幕、元K-1王者ペトロシアンは圧勝で初陣飾る

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2018/04/20(金)UP

ミドルを叩き込むペトロシアン(左)

ONE Championship
「ONE:Heroes of Honor」
2018年4月20日(金・現地時間)フィリピン・マニラ モール・オブ・アジア・アリーナ
Photo by ONE Championship

▼ONE Super Seriesキックルール 71.2kg契約 3分3R
○ジョルジオ・ペトロシアン(32=イタリア/K-1 WORLD MAX 2009・2010世界王者)
判定3-0
●ジョー・ナタウット(25=タイ/Lion Fight世界スーパーウェルター級王者)

 シンガポールを拠点にアジア最大規模の活動を展開している総合格闘技団体『ONE Championship』(通称ONE)が、立ち技格闘技のシリーズ戦として新たに打ち出した「ONE Super Series」(以下ONE SS)がついに開幕を迎えた。

 キックボクシングやムエタイの世界的強豪たちと契約したことで話題を集めている同シリーズ。その開幕戦となった今大会では、ONEがこれまでレギュラー開催してきたMMA(総合格闘技)大会に組み込むかたちで、キックルールとムエタイルールの試合がそれぞれ2試合ずつ実施された。シリーズ戦のトリを飾ったのは、K-1 WORLD MAX世界トーナメント覇者として日本でも活躍したペトロシアンと、アメリカのムエタイ団体Lion Fightでスーパーウェルター級の絶対王者に君臨するナタウットによる豪華キックマッチだ。

 キックマッチのルールはヒジ打ちと首相撲が禁止、クリンチが3秒まで、採点方式がラウンド毎のマストシステムとなる。また、試合は5本のロープが張られたリングで行われた。

 1R、左構えのペトロシアンは右ジャブを細かく放ちながら間合いを詰め、ナタウットがロープを背負うとパンチのコンビネーションの中で左ストレートや左ボディを正確に打ち抜く。ナタウットもたびたび空気を切り裂くような右ハイを返すが、ペトロシアンに巧みなスウェーバックでかわされ、直後に左右フックやヒザ蹴りを被弾する。

 2R、劣勢のナタウットに対し、顔面への左右フックから左ボディストレートを突き刺すペトロシアン。ナタウットは左ミドルや左ハイから即座に右ストレートにつなげるものの、ペトロシアンの固いディフェンスをこじ開けることができない。ナタウットが強引に間合いを潰して右フックを振るってくると、ペトロシアンは素早く左に回り込みながらの左フック、さらにテンカオもヒットさせる。

 3R、なおもペトロシアンが左ストレートから右ボディ、左ストレートから左ヒザ蹴りや左ミドルなどにつなげるコンビネーションで畳み掛け、ナタウットに反撃の暇を与えないまま試合終了となった。 

 ペトロシアンが強固なディフェンスと着実に有効打を重ねる手堅い試合運びで、ナタウットを相手に完封の判定勝ち。7月にBellator Kickboxingのイタリア大会で行われるチンギス・アラゾフ(24=ベラルーシ)との新旧K-1王者対決に向けて、しっかりと弾みをつけた。


ノンオー(右)が3年ぶりの実戦で、百戦錬磨のテクニックを見せた

▼ONE SSムエタイルール 67.0kg契約 3分3R
○ノンオー・ガイヤーンハーダーウジム(31=タイ/元ルンピニー四階級王者、元ラジャダムナン認定ライト級王者)
判定3-0
●ファビオ・ピンカ(33=フランス/元ラジャダムナン認定ウェルター級王者、元ISKAムエタイ世界ウェルター級王者)

 ONE SSのムエタイ戦では、世界最高峰を制した超一流選手たちが拳を交えた。ノンオーはムエタイの二大殿堂であるラジャダムナンとルンピニーの両スタジアムで王座に就いた実績を誇り、ルンピニーではスーパーバンタム級、フェザー級、スーパーフェザー級、ライト級の四階級制覇を達成。今回は2015年4月以来、3年ぶりの実戦復帰だ。

 対するピンカはラジャダムナンのウェルター級王座をはじめ、ISKA、WBC、Lion Fightなどのムエタイ世界タイトルを総なめにしたトップ選手。昨年10月に世界最大のキック団体GLORYで上位ランカーの強豪アンヴァー・ボイナザロフにKO負けし、今大会が再起戦となった。

 1R、ノンオーの高速右ハイに対しピンカは瞬時のスウェーバック。間一髪のところでピンカがかわすと観客がどよめく。その後はパンチ連打と左ミドルで仕掛けるピンカに対し、ノンオーが蹴りをキャッチしてからの軸足払い、前蹴りのフェイントで片足を上げさせてからの軸足払いなど、老獪なテクニックで応戦する。

 2R、前に出てプレッシャーをかけ続けるピンカは、ノンオーをクリンチに捕らえながら腿に両足の踵をコツコツと当てて削っていく。ノンオーはロープを背負う展開が増えるものの、ピンカのミドルやワンツーからインローのコンビネーションには、しっかりと同様の攻撃を返す。 

 3R、左右ミドルや右ストレートで迫るピンカに対し、ノンオーは一瞬の組み際に左エルボーを素早く振るう。終盤にピンカがヒジ打ちやパンチを勢い良く振りかざしてくると、ノンオーはすぐにクリンチで封じ込めた。百戦錬磨のテクニックでピンカにクリーンヒットを許さなかったノンオーが、3年ぶりの復帰戦を判定勝利で飾った。

▶︎次ページ:今成正和と藤沢彰博がMMAマッチに登場

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