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 6月9日(土)・ 10日(日)大阪府立体育会館で開催された『2012オープントーナメント第29回全日本ウェイト制空手道選手権大会』の中量級で準優勝となった澤村。鋭い蹴りを得意とし、“成嶋竜二世”の呼び声も高い23歳だ。昨年は全世界大会に初出場し、ベスト16入りする健闘を見せた。趣味は読書で年間150冊もの本を読むという澤村は、読書をいかにして空手で活かしているのか?(取材日:2012年8月6日)

PROFILE
澤村勇太
(さわむら・ゆうた)
1988年10月9日、東京都出身
身長171cm、体重72kg
7歳で葉隠塾に入門、16歳で極真会館総本部に入門
2006年第2回国際青少年大会高校生-60kg優勝
2007年第24回全日本ウェイト制軽量級ベスト8
2011年第28回全日本ウェイト制軽量級優勝
2011年第10回全世界大会ベスト16、技能賞
2012年第29回全日本ウェイト制中量級優勝
国際空手道連盟極真会館総本部所属

■もっと加速度的に成長しなければ世界のスピードにはついていけない

ーー澤村選手が空手を始めたきっかけから教えてください。

「自分の父親がテレビで成嶋竜師範代の存在を知り、師範代を育てたお父さんの成嶋弘毅塾長に興味を持ったことがきっかけでした。自分の息子を同じ道場に入門させたいということで、連れて行かれたのが最初でしたね。

 ですから最初は極真会館ではなく、成嶋竜師範代のお父さんである成嶋弘毅塾長の日本空手道葉隠塾に入門しました。それが小学校1年生くらいの時です。その頃から年に1回、極真会館の青少年大会に出場させていただいていたんですが、自分が高校1年生の時に塾長からの勧めで極真会館に入門しました」

ーーこれまでに様々な大会に出られましたが、ターニングポイントとなった大会はありましたか?

「昨年の世界大会です。元々、無差別級で世界の強豪と戦いたいという気持ちはあったんですが、実際に体感したことでリアルにいろいろなことを感じることが出来ました。自分に何が必要なのか、何をするべきなのかが分かったんです。

もうひとつは1回戦負けを喫した3年前の全日本大会。稽古はしていましたが、そんなに集中は出来ていなかったんです。不甲斐ない負け方をして、このままではダメだと思い、そこから稽古も生活も一変させて翌年の全日本ウェイト制大会では準優勝することが出来ました。その2つが自分のターニングポイントです」

ーー6月9・10日に行われた「第29回全日本ウェイト制空手道選手権大会」では中量級で準優勝しました。どんな感想ですか?

「優勝出来ると思っていたので悔しいです。もっと成長しなければ無差別の世界大会では勝てないと感じましたし、普通に成長したのでは3年後の世界大会には間に合わないので、もっと加速度的に成長しなければ世界のスピードにはついていけないと思いました。

日本の中量級で準優勝なので、もし世界大会に出られたとしてもこれでは上位に行けません。もっと稽古をしないといけないと感じました」

ーー昨年の軽量級から中量級に階級を上げた理由は?

「やはり次の世界大会を目標にしているので、体重をどんどん上げて大きな外国人とも戦えるようにしたいからです」

ーー決勝戦では森善十朗(東京城西支部)選手と対戦しましたが、どんなことを感じましたか?

「森選手はトップレベルの選手と対戦して経験がありますし、心技体がバランスよく高くて非常に強かったです。中量級の中では客観的に見ても頭ひとつ抜けていたと思います」

ーー澤村選手の理想とする組手スタイルとはどのようなものですか?

「一瞬で相手を倒せるようになることが自分の理想です。技を効かせてダメージを蓄積させて倒すのではなく、一瞬の技で倒す。針の穴に一本の糸を一瞬で通すような感覚で相手を倒したいですね」

ーーまさに一撃必殺ですね。澤村選手のことを調べていて非常に興味深かったのは、1年間で約150冊の本を読むということなんですが、なぜそんなに読書が好きなのですか?

「読書が大好きというわけではないのですが、学生時代にあまり勉強をしていなかったので、今になって勉強しなければいけないと思ったからなんです。やりたいというよりは、やらなければいけないという感じで読んでいます」 ・・・

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