12月2日(日)東京・TDCホールで開催される『RISE/M-1MC~INFINITY~』にて、総合格闘技の修斗世界フライ級王者・山上幹臣(総合格闘技道場STF)と対戦するDyki。屈辱の2連敗から現在3連勝と立ち直れたのは、敗北を糧としての意識改革があったからだった。(取材日:2012年11月26日)
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■KENJI戦の敗北で意識が変わった
ーー現在3連勝中のDyki選手ですが、その前に屈辱的な敗戦がありました(2011年11月23日、第3代RISEバンタム級王者決定戦でKENJIの左レバーブローにより1R1分35秒、KO負け)。
「それがあったからこそ、今があるかなって考えるようにしています」
ーーあの試合以来、Dyki選手はボディが弱いと言われていますが?
「弱くないです! 弱いように思われていますが、全然そんなことはありません。でも、あの時は痛かったですね(笑)。あれから鍛えるようにしました」
ーーボディを打たれることは想定していなかったんですか?
「していませんでした。試合前は全く警戒していなかったんですよ。彼はその前の試合までレバーブローなんてほとんどやっていなかったと思うんですよね」
ーーKENJI戦以降、変えたことはありますか?
「練習内容はほとんど変わっていません。腹筋を鍛えるようになったくらいですかね(笑)。大きな違いは気持ちの入れようです。さすがにもう負けたくないと思っていたんですが、次の試合でも負けてしまいました(2012年1月28日、戸邊隆馬に判定負け)。そこからさらに負けたくない気持ちが強くなったのが一番の変化です」
ーー次の相手は山上幹臣選手、修斗の世界チャンピオンです。
「おいしいじゃないですか。僕の名前を世に示すチャンスだし、修斗の選手やファンにも僕の名前を覚えてもらえるかもしれないし。ぜひ倒してDykiの名を広めたいです」
ーーこの試合に勝てばタイトルマッチのチャンスが再び巡ってくると思われます。
「それは意識しています。ROOKIES CUP(RISEの新人王決定トーナメント)の時は決勝戦で負けて、KENJI選手との王座決定戦でも負けてしまいました。山上戦で勝ってもタイトルマッチで負けたら意味がない。もちろん次の試合も意識していますが、最終的にはタイトルが欲しいのでここでコケるわけにはいきません」
ーーそういうことが続くと、大一番でコケる男というレッテルが貼られてしまいますね。
「そうなってしまうので、3度目の正直を狙います!」
ーー山上選手はKENJI選手とフルラウンド戦い抜いています(2012年3月24日、KENJIが判定勝ち)。それは意識しますか?
「いや、そこまで意識はしていませんね。あっ、ひとつ言い忘れました。KENJI戦以降に大きな変化があったんです。それは、KENJI戦前は全試合KO勝ちを狙っていたんですが、それ以降は判定勝ちでもいいかなと思えるようになりました。だからKO出来たらいいなとは思いますが、KOは意識しないようにしています。だから今回の試合も、僕もフルラウンドでもいいし、KOで決着が付くならそれでもいいと思っています」
ーーKOを意識しないと、どう変わってくるんですか?
「倒すことを意識しすぎると単発になってしまったり、大振りになってしまったりするんです。それが顕著に現れてしまったのが、KENJI戦のあとの戸邊戦でした。一発を狙って空振りしたところに攻撃を入れられましたからね。それ以降の3戦は細かく当てることを意識するようになりました」
ーー戦い方自体が変わって来たんですね。
「変わったと思いますね」
ーーDyki選手はKOが多いので、KOを期待されるため意識しすぎてしまったんですかね?
「いや、期待されているからというよりも、自分がKOしたかったんです。僕の一発が当たれば誰でも倒れるんじゃね? くらいに思っていましたからね(笑)。だから、相手の攻撃をもらっていても一発当たれば倒せると過信していたので、余計な攻撃をもらってしまっていたんです。さすがにもう、それで勝てるレベルではなくなってきたと思いました。戦う相手がレベルアップしているので、僕もワンステップ上がらないといけないと思っています」
ーー山上選手は長身のサウスポーではないですか。戦いづらさはあると思いますか?
「長身のサウスポーと戦いやすいという人はいないと思いますよ(笑)。でも、対策は練っているのでぜひ克服したいです」
ーー山上選手は修斗の試合でも打撃を得意とし、打撃だけの試合も何試合かやっています。Dyki選手から見て彼の打撃のレベルはどうですか?
「上手いとは思いますが、KO勝ちはそんなにしていないじゃないですか。だからそこまでの威力はないのかなって思っています。でも、下手にもらわないようには意識します」
ーー警戒しているのはリーチの長さですか?
「リーチとストレートパンチですね。あのストレートは油断してもらうとダウンする可能性もあります」
ーー聞くところによると、今回の試合のために新必殺技を用意しているとか。
「あります。回転系の技です。完成度はまだ半分くらいなんですけれど(笑)。試合の緊張感がある中でその技を決めることによって100%にしたいと思っています」
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