12月14日(土)東京・後楽園ホールで開催される『Krush.35』で引退試合を行う初代Krush-63kg級王者・梶原龍児(チームドラゴン)。同門の後輩である初代Krush-60kg級王者・卜部弘嵩との一戦を前に今思うこと、そして梶原流かっこよく生きる方法を聞いた。これが歌舞伎龍からのラストメッセージ。(取材日:2013年12月7日)
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■第1章 40戦近いキャリアで一番のベストバウトは…
――ファイナルマッチがいよいよ近づいてきました。今はどういう心境で練習に臨んでいるんでしょうか。
「毎日の練習メニューが現役最後の練習メニューなんです。やること全てが感慨深いですね。昔は練習で出来なかったことが今の練習では出来ていたりします。そういう出来なかった時のことを思い出しながらシャドー、ミット打ち、サンドバッグ打ちをしています」
――試合が決定してからも対戦相手の卜部弘嵩選手とは同じ場所で練習しているんですよね?
「そうですね。会話はないですけど、あいさつはキッチリとしてくれます。追い込みも同じ時間帯に練習しているのでお互いに雰囲気を感じていると思います」
――やりにくさはないのでしょうか。
「チームドラゴンには、小細工などは一切ないので毎日全力でぶつかっています。そういうやりにくさはないですね」
――前田代表が相手のことを凄く研究されているイメージがあるのですが、今回は卜部選手の攻略法を教えてくれているんでしょうか。
「それはないですね。僕に対しては『最後は悔いのないようにやってもらえれば』『最後は気持ちの勝負だから』と言ってもらえたので、それが僕に対するアドバイスだと思っています」
――キャリアの長い梶原選手ですが、今振り返ってみると長かったですか、それとも短かったですか。
「短かったですね。ホントあっという間でした」
――いつぐらいに引退のことが頭によぎったのでしょうか。
「トーマス・アダマンドポウロス戦(2012年8月12日)と一輝戦(2012年12月14日)の間ぐらいです。ちょうど自分にピリオドを打たないといけないなと感じました」
――その時期は連敗していたわけではなく、見ている側としてはまだまだ戦い続けられるようなイメージがあります。とても引退を口にするようなタイミングではないように思えました。
「確かにそうですね。まだまだ全然出来るし、チームドラゴンの元気な若手メンバーとスパーをしていても全然渡り合えます。テクニックや強さの面ではまだまだ行けるのですが、自分の中で終わりを決めないと次に進めないと思いました。自分には次がありますからね」
――その次というのは、どういうことを考えているんでしょうか。
「まだ僕は現役中なので先のことを言うべきではないと思います」
――今振り返ってやり残したことはないですか?
「人生に後悔はあるとはいいますが、僕には後悔が全然ありません。自由にやらせていただいた周りの人たちに感謝の気持ちでいっぱいです。これまでに引退した選手の中には、過去のことを聞かれたくないという人がいますよね。でも僕は全力でやってきたので勝った試合はもちろん、負けた試合でも話せます」
――40戦近いキャリアで一番のベストバウトは何でしょう。
「先日ドラゴンの仲間と話していたのですが、50戦以上戦っているベテラン選手がいるのに、僕は39戦と少ないんですよね。ベストバウトを選ぶとなると
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