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■格闘技をライブ配信してみての反響はどうだったか

ーーK-1はブランド名があると思いますが、ONEやBellatorは格闘技ファン以外の一般層にはまだ知られていないと思います。それを放映されたのはなぜ?

北野 まず、格闘技をライブ配信すると視聴数も多く、反響が大きいことが分かりました。そこでABEMAの他チャンネルでも評価の高かったコンテンツとあわせて研究してみると、画面から伝わってくるメジャー感、スケール感があるものが多かったんです。

5月27日に内藤のび太が挑んだONE世界ストロー級タイトルマッチもライブ配信された

 スマートフォンでABEMAを見ていらっしゃる若いユーザーは、昔の格闘技が盛り上がっていた時代を知らないんですよ。みんな何も知らないのであれば、詳しいことは分からないけれど、映像からメジャー感が伝わってくるもの、例えば大きな会場で観客がたくさんいて盛り上がっていて、華やかな演出があってなおかつ派手な打ち合いがあるとか。短い時間でもそのようなメジャー感の伝わるコンテンツが数字を取るように感じられたので、日本国内に限らず海外の格闘技団体へもツテを辿り、紹介していただきONEもBellatorも中継が実現しました。

ーーひと目で何か凄いものをやっているぞ、と分かるものがいいということですね。そうすると、6月26日にライブ配信されたDEEPは異例だったのですか? 大会場ではなく後楽園ホールですし、演出もそこまで豪華ではないですよね。

6月26日にライブ配信されたDEEP

北野 そうですね、でも格闘技ファンの方にとっては本来そっちの方が自然ですよね。一般層にも分かりやすくメジャー感を狙ったものと併せて、コアファンの方に支持されている国内のイベントもやってみようと。スポーツの枠の中でボルダリングをやったり水泳をやったりしてきたのと同じで、格闘技の中でも様々な切り口でトライしてみようということの一環ですね。

 その中で格闘技はひとつやってみてもふたつやってみても数字がいい、国内海外のものどれも視聴数がとても高いんです。テレビ朝日が一緒にやっているので、衛星中継で海外からも(映像を)受けることが出来るのも強みですね。先日、ONEの中継をしましたが、これもとても好評で、結果的にどんどん海外の試合中継が増えています。
でもONEやBellatorの規模のような団体が世界中にあるわけではないですから、国内の大会も積極的に放送しています。ご紹介を受けたり、お声がけをして、修斗とDEEPの中継も実施させていただきました。

ーーどのような反響があるのですか?

田邊 視聴数もとても高いのですが、反響を特に感じるのはツイッターなどのソーシャルメディア、それとコメント機能ですね。ライブ中継だとコメントがたくさん寄せられると盛り上がってる感が出るじゃないですか。

7月17日にライブ配信された修斗

 これは仮説ですが、ABEMAに最初に来たユーザーは、タレントさんが出演するバラエティ番組や、アニメ番組をフックに訪れたユーザーが多いのではないかと思うんです。そういうユーザーに対して、スポーツの中でも特に格闘技は相性が良かったのではないかと思うんです。

 ルールも極端に言えばどっちが勝つか負けるかシンプルで、格闘技を全く知らない人が見ても難しいことはなく、パッと見ても分かりやすい。だからコメントをして楽しみやすい、見ているユーザー同士がコミュニケーションを取りやすいスポーツだと思うんです。そういった意味で、ABEMAの機能にも合っていたのかなと感じています。

ーー逆に厳しい意見はありましたか?

北野 こちらがオリジナルで付けている実況・解説に対する悪口に近いコメントはありますね。

格闘技の魅力にハマってしまったという田邊氏

田邊 ありましたね。でも、その実況・解説もABEMAならではのものを楽しんでもらいたいんです。今までのテレビ的な実況ではなく、ラジオのように楽しめたりとか、専門的なことばかりでなくライトな層でも分かるようなエピソードを混ぜたりとか、工夫をしています。

 あと、やはり、ABEMAでは、格闘技のコアファンだけが見ている訳じゃないんです。アニメを見ていたユーザーがもしかしたらザッピングして、たまたま見るかもしれないし、ドラマを見ている女性がザッピングして見るかもしれないので、格闘技に詳しくない、ライト層の人たちにも分かりやすい言葉で実況・解説するなど気遣いは常にしています。

 そこに賛否両論はあると思いますが、ABEMAならではの実況・解説を作っていけばそれがひとつの売りになると思うので、そのあたりをもっと模索していこうと考えています。

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