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第20回「『ムエタイは3Rと4Rで勝敗が決まる』は本当か? 4Rが重要視されるのにはちゃんとした理由がある」

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「ムエタイの魅力、語りまくります」の第20回。今回もムエタイ最大の謎と言ってもいいほど難解な採点について。選手でさえも「よく分からない」と言うほどムエタイの判定は分かりにくい。

 タイのルンピニースタジアムやラジャダムナンスタジアムの公認レフェリーおよびジャッジが来日することは何度かあったが、WBCムエタイがラジャダムナンのジャッジを招聘した時に、判定について記者から質問を受けるというありがたい機会があった。

 記者たちが一番聞きたかったのは、ムエタイではパンチよりも蹴りの方がポイントが高いというのは本当なのか、ということだった。この質問が真っ先に出たのだが、返って来た答えは「いえ、パンチも蹴りもヒジもヒザもポイントは全て一緒です。蹴りだけが高いなんてことはありません」というものだった。

 その場にいた全員が「へぇ~」と唸ったが、何か納得のいかないものがあった。と言うのも、どう見てもパンチより蹴りの方が評価されている判定を何度も見てきたからである。このコラムで以前書いた(第110回参照)ラモン・デッカーvsブンチャイの試合などは典型的で、「パンチを何発当てようが、ダウンを取らない限りはミドルキックを一発蹴った方が勝ちになる」というムエタイ都市伝説を生んだ。

 かなりあとになって分かったことは、ムエタイのポイントにはクリーンヒットポイントのほかに、難易度も加味されるということだった。つまり、パンチよりも蹴りの方が難しいからポイントが高い、ミドルキックよりもヒザ蹴りの方が難しいからポイントが高い、というような考え方があるということ。さらには手よりも足の方が威力があるのだから、片方のパンチ一発ともう片方の蹴り一発が同時に当たったとしたら、蹴りの方がダメージがあるに決まっている、というような考え方もあるらしい。

 さて、今回検証する説だが、これもムエタイに興味があれば一度は聞いたことがあると思うが、「ムエタイは3Rと4Rで勝敗が決まる」という説 ・・・

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