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【K-1】日本人初のゲーオ越え、野杁パパ「勝ちに徹した」

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2017/06/19(月)UP

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顔面のガードを固めてコツコツとローキックを蹴り続けた野杁(左)

 6月18日(日)さいたまスーパーアリーナ・コミュニティアリーナで『K-1 WORLD GP 2017 JAPAN ~第2代スーパー・ウェルター級王座決定トーナメント~』が、8,000人(超満員札止め=主催者発表)の観衆を集めて開催された。

 新生K-1のさいたまスーパーアリーナ初進出となった今大会。日本人として初めて難攻不落のK-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者ゲーオ・ウィラサクレック(タイ/WSRフェアテックスジム)を下し、悲願の新王者に輝いた野杁正明(K-1ジムEBISU小比類巻道場)が、全試合終了後の会見でこの大一番を振り返った。

 勝ちに徹した試合だった。野杁は「内容は全体的につまらない試合になったけれど、今回は泥試合になっても何としても勝たないといけなかったので、結果が残せて良かったです」と噛み締める。

接近戦になると太ももへのヒザ蹴りでさらにダメージを与えた

 ゲーオは昨年6月に行われた『K-1 WORLD GP 2016 -65kg(スーパー・ライト級)世界最強決定トーナメント』の準決勝で野杁に勝利。そして2005年に初めて日本人選手と戦ってから12年間日本人相手に無敗・19連勝の絶対王者だ。

 野杁は「皆さんももう分かっていると思いますが、やっぱり強かったです。2Rに左ミドルを何発かもらって、ヒジが壊されました」とゲーオを改めて評価する。

 試合は延長までもつれる接戦となった。「三日月(蹴り)をちょくちょく蹴っていて、ローはそこへつなげるための餌として蹴っている感じでした。三日月がクリーンヒットした時に(ゲーオが)嫌な顔をしていたので、ボディはけっこう効いていたんだと思います。あと、ローも足が腫れていたのでダメージは与えていたと思います」と振り返る。

 そのうえで、「1Rはイーブン、2Rと3Rを取って、本戦で勝ったと思いました。でも結果的に1ポイントを相手に取られてドローになって、このままじゃいけないと思いました。延長は何が何でも勝つという意識だけを強く持っていました」と最後は気持ちで上回ったとした。

K-1のベルトを腰に巻き、2月に誕生した愛娘の莉緒菜(りおな)ちゃんを抱きしめた

 何より、守る者ができたことも、野杁の悲願達成を盛り立てたのかもしれない。試合後のリング上で自身初のK-1のベルトを腰に巻き、2月に誕生した愛娘の莉緒菜(りおな)ちゃんを抱きしめた。

 野杁は「今までは自分のために戦っていました。でも奥さんができて、娘が生まれ、僕が一家の大黒柱になりました。僕が勝って稼がないと養っていけないので。そういったところで責任感は強くなりました」と話し、今後の王座防衛を誓った。

※6・18「K-1 WORLD GP JAPAN」の全試合結果はこちら

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