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【コラム】日本が最も愛したリージョナル・タイトル「東洋太平洋」の今

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2018/12/04(火)UP

■プロボクシング新興国で謎のOPBFタイトルマッチ

12月30日、WBC世界バンタム級暫定王座決定戦に臨む井上拓真もOPBF東洋太平洋スーパーフライ級王座を保持していた

 若き労働力に溢れるベトナムの商都ホーチミンで、12月9日、同国初のタイトルマッチ2試合を含めたプロボクシング興行が『日・越ボクシング・サッカー交流フェスティバル サムライファイトVol.2』と題されて開かれる。

 主導するのは日本から現地入りする実行委員会のメンバーだが、争われる2つの王座は日本人にも聞き慣れぬものだ。「OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級シルバー王座決定戦」と「OPBFナショナル・スーパーライト級王座決定戦」。

 OPBF(東洋太平洋ボクシング連盟)では近年、他にも女子やユースなどの王座が増設されたが、こうした改革があるのはなぜだろう。日本が最も愛してきた“リージョナル・タイトル(地域王座)”であるOPBF王座を振り返った。
(文:格闘技ライター 善理俊哉)

11月8日、都内でベトナム興行を発表した左から古橋岳也(出場選手)、斎藤義晴実行委員長、安河内氏、新田氏

“シルバー”はオリンピックのメダルにならって「金より格下の銀」を意味し、“ナショナル”はベトナムに国内王座がないため、その役割をこのシステムで担おうとする目論みだという。「OPBF」もおさらいすると、オリエンタル(O=東洋)&パシフィック(P=太平洋)を統括するボクシング連盟(BF)であり、1952年に発足されてから20年以上は「OBF」だった。

 1977年にオーストラリアとニュージーランドが加盟したことで、名称にPが加えられ、日本の関心がやや薄れた時代のOPBF王座は、韓国人ファイターたちの独壇場となった。ところが同国のプロボクシング界が低迷期に入ると、日本は諸外国との経済力差でマッチメーク権を掌握。この王座を争うライバル国を見失う中で「望まぬ独壇場」にして久しい。

 OPBF共同会長の日本ボクシングコミッション(JBC)事務局長・安河内剛氏も「日本王者に勝てない選手が回避して狙う王座になっていた時期もある」と語るが「現役チャンピオンたちは今も世界中の地域王座でEBU(欧州ボクシング連合)に次ぐレベルにある」という充実もアピールした。

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