ヘルナンデス、中谷潤人にきわどい判定負けも「採点は気にしない、いい試合を届けられた」と潔さに賞賛の嵐！黒く腫れた両目で語る
接戦の末、中谷がヘルナンデスに勝利（@DAZNBoxing）
12月27日（日本時間）サウジアラビアで行われた［Sバンタム級 12回戦］では、3階級制覇王者・中谷潤人（M.T）がセバスチャン・ヘルナンデス（メキシコ）の猛攻をしのぎ辛勝。ヘルナンデスは米メディアのインタビューで、黒く腫れた両目で登場し「採点は気にしない」「いい試合を届けられた」と淡々。言い訳一つしない潔さに「彼こそサムライ」と賞賛の声が相次いでいる。
試合は序盤、中谷が距離を取りながらジャブと左を当てて主導権。ところが3、4R以降、無敗の世界ランカー・ヘルナンデスが“戦車”のように前へ出て、左右フックやボディを次々ヒット。中谷も応戦したが、ロープに詰められる場面も多い激闘となり、場内は騒然となった。
判定が告げられ、中谷の腕が上げられると、目をつむっていたヘルナンデスは即座に拍手し、中谷を称えた。不満そうな素振りもほとんど見せなかった。
ヘルナンデスのパンチがヒット！（@DAZNBoxing）
採点は115-113、115-113、118-110で中谷を支持。特に1人のジャッジが付けた「118-110」が“あり得ない”として炎上し、海外メディアでも大きく取り上げられた。
国内でも元世界王者・内山高志や京口紘人が自身のYouTubeで、揃って「115-113でヘルナンデス」と明言。竹原慎二、渡嘉敷勝男も中谷の苦戦ぶりに言及していた。
29日、米メディア『FightHub TV』が公開したインタビューでヘルナンデスは、「勝つだけのことはした。チャンスに感謝している」と淡々。問題の採点についても「気にしていない。自分の仕事をした。ファンにいい試合を見せられた。それで十分だ」と語る。
自身が勝ったと思うか問われても、怒りや不満ではなく「いい試合を届けられた」と強調。最後は来年見込まれている井上尚弥vs中谷潤人戦へ「2人に、そしてファンの皆さんに神の御加護を」とコメントした。
この動画が日本語訳で拡散され、「言い訳一つしない！男の中の男！！」「凄い紳士」「古風で無骨」「一番サムライだった」「チャンピオンになってほしい」と、人間性への賞賛が並んだ。
また、「井上選手と戦ってほしい」といった声もあり、敗れはしたものの評価を一気に引き上げた形だ。
無敗から初黒星となったヘルナンデスだが、本人は次戦について「5月くらいに」と早期再起を示唆。Sバンタム級の上位戦線が熱を帯びる中、この“サムライ”が誰と拳を交えるのか、注目したい。
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