第14回 桜井洋平の強さの源は「立ち方」にあり!の巻
■左足爪先を外側へ開き、左膝が曲がっている
▲手前が桜井。正面を向いている大宮司の足位置と比べれば違いは一目瞭然。前足が内側を向いている大宮司に対し、桜井の前足爪先は外側へ向き、両足は「八」の字を描いている。 |
近年稀にみる盛り上がりをみせた2006年度のキック界! その中心はNJKFの真王杯トーナメントと言っても異論はないだろう。そのトーナメントにおいて、一人の選手が傑出した実力を魅せつけ、万全な勝ちっぷりで優勝を成し遂げた。その名は桜井洋平。
決勝までの3試合オール1RKO勝ちという完璧な試合内容。「国内にはもはや敵はいない…」と誰しもが思うほどの強烈なインパクトを与えてくれた。そんな桜井の強さを論じてみたい。
あの強さの根源はいったい何だろうか?
桜井の試合をビデオにて検証してもらえればすぐに解るが、観てもらいたいポイント! それはずばり「足」である。それも「左前足」だ。
私が20年、この格闘技の世界に携わり研究し、やっとのことで辿り着いた立ち技格闘技の重要ポイントともいえる「立ち方」そして「前膝の角度」をこの桜井は既に会得し、試合で実践しているのである。
具体的にどの様な立ち方なのか? 何が普通と違うのか?
それは左足爪先が、2~3cm程(外側へ)開き、左前膝を柔らかく曲げて立っているということだ。見た目に他のキック系の選手とは異なり、両足がやや外側へ開き気味で立っているのがビデオを観てもらえば解るだろう。
■人間の本能的動作が体の中に軸を形成する
▲左前膝がせり出しているため、スムーズなシフトウェートから破壊力のある攻撃を繰り出すことが出来る。 |
では、何故その様にやや開き気味に足の位置・構えをすると良いのだろうか?
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