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第17回 もしや、ソクジュはPRIDEでNo.1の打撃の使い手?の巻

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■既にローの完成系ともいえるフォームの右ローキック

『PRIDE.33』米国大会、続いて先日行われた『PRIDE.34』でホジェリオ、アローナの強豪ブラジル勢の二人を見事なKOで退けたソクジュ。まだ総合歴10戦にも満たないキャリアでありながら、PRIDEミドル級の2強を簡単に退けてしまうとは……。

▲踏み込んだ左足が45度の角度で外へ開くように踏み込んでいる。これが威力のあるローキックを生み出す。

 柔道出身で非常に腰が重くテイクダウンされにくい。本人曰 く柔道時代に国際大会でシドニー五輪100kg超級銀メダリスト、篠原に有効で判定勝ちしているとのことだが、それが事実なら組技のレベルにおいても既に ヒョードル(元欧州柔道チャンピオン)以上のものを持ち合わせているということになる。

 組み技においてテイクダウンされる心配がないので、おもいきって打撃にいけるところが彼の大きな特徴であろう。現時点で打撃の技術は相当高いレベルにある。もしや、既にPRIDEでNo.1と言っても過言ではないかもしれない。

 まず、ホジェリオとの試合から述べてみたい。

 結果は約30秒での左フック一発でのKO勝ち。立ち上がり、サウスポー構えのノゲイラに対して、右内股ローを放つ。続いて右ハイと上下に揺さぶりをかけている。

 さらに、やや後ろに退きながら、右内股、そして右ハイへ同 様のコンビでつなぐ。相手の左側面を上・下に揺さぶっておいて、完全に相手の神経を左側に寄せておき、ノゲイラが右ハイをブロックして、左ロングフックを 返しにくる所にダッキングしながら左フックカウンター放つ! 絵に描いたような完璧なKO勝ち。

 まず最初に放った右ロー(内股)キック! 既にローの完成系ともいえるフォームである。踏み込んだ左足が45度の角度で外へ開くようにサイドへ大きく踏み込んでいる。

 この外開き足で踏み込まれると、踏み込んだ時点で自身の体の中にねじり(螺旋)を作ることができるため、あとは自然に踏み込んだ推進力に従い、右足を放り投げるだけで全身のねじれの力と踏み込んだ時の推進力の力が合致し、非常に威力あるローキックとなるのだ。

 ソクジュは既にこのローを完全にモノにしている。また、踏み込んだ時の重心移動も完璧に近く、上への浮きが全くといっていいほどない。一発で効かすことが可能な恐ろしく破壊力のある右ローキックである。 ・・・

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