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第19回 アタチャイの“神技”の正体と弱点を暴く!の巻

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■寸分の狂いも無駄もない技術にただひたすら驚嘆…

↑アタチャイのスウェーやヘッドスリップの技術はムエタイの中でも群を抜いている。防御に余裕があれば相手の技を見る集中力にもつながる。

 来る11月23日に、あのセンチャイ・ソーカムシンがムエタイテクニックNo.1と認め、“神技”とも形容される防御反応を持ち合わせたアタチャイ・フェアテックスと、国内ライト級No.1の呼び声高い桜井洋平が対戦する。

 アタチャイは6月のM-1で大宮司戦、9月のM-1で鈴木戦、共に相手に触らせずに倒す……といった神技的な技術を披露し、完璧ともいえる内容でのKO勝ちをおさめている。

 試合を観ていた者なら、一同に「いったいこの選手に誰が勝てるのだろうか? 触れることさえ出来るのか?」という錯覚に陥ることであろう。事実、ビデオで試合を観た私も流れるような全く寸分の狂いも無駄もない技術に、ただひたすら驚嘆した程だから…。

  相手の攻撃全ての技の起こりを読み切っているかの様に、ほとんど全て近い距離でのスウェー、ヘッドスリップで攻撃をかわしてしまう。これだけ上体を柔らか く、国際式ボクシングの選手が用いるかの如く、パンチ・キックをかわす選手は、立ち技最強のムエタイといえども、そうそういるものではない。

↑この驚異的な上体の柔らかさが近距離でのスウェーやヘッドスリップを可能にする。また体幹部の柔らかさは攻撃を受けた場合に衝撃を吸収するのだ。

 強引に間を詰めてくる者に対しては、左ハイや左ストレートのカウンターをドンピシャのタイミングで合わせ、全く 無駄な力を使うことなく倒してしまう。これだけ力みなく、柔らかい動きで倒してしまうのだから、スタミナの浪費は限りなく少ないだろう(10Rくらいは余 裕で戦えそうにも見えてしまう)。

 何故この様に相手のパンチを見切り、絶妙のカウンターを放つことが可能なのだろうか? 私は、ここ数カ月に渡り、アタチャイの動きに的を絞って何度も検証してみた。その答えは、やはりあの柔軟性と重心にあるのではないか? という結論にーー。 ・・・

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