【ボクシング】村田諒太がリナレスvsロマチェンコを語る「”右”でリナレスが勝つ可能性も十分ある」
5月12日(日本時間13日)アメリカ・ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデン(MSG)で、WBA世界ライト級王者ホルヘ・リナレス(32=帝拳/ベネズエラ)vs WBO世界スーパーフェザー級王者ワシル・ロマチェンコ(30=ウクライナ/挑戦者)のWBA世界ライト級タイトルマッチが行われる。
世界中が注目するこの一戦について、リナレスのジムメイトでもあるWBA世界ミドル級王者・村田諒太(32=帝拳ジム)が語った。
王者リナレスはアマチュア時代にベネズエラのジュニア選手権3度優勝、17歳で来日し帝拳ジムに入門。02年にプロデビューし14年にはWBC世界ライト級王座を獲得して三階級制覇を達成した。16年9月にWBA世界ライト級王座を獲得し次戦が4度目の防衛戦となる。プロ戦績は47戦44勝(27KO)3敗。
一方、ロマチェンコはアマチュア時代、オリンピックで北京、ロンドンと連覇。プロ転向後2014年6月にWBO世界フェザー級王座獲得、2016年6月に7戦目で現タイトル(スーパーフェザー級)を獲得し、史上最速で二階級制覇を成し遂げた。そして今回、12戦目で三階級制覇を達成すれば、またしても史上最速という記録を樹立する。プロ戦績は11戦10勝(8KO)1敗。
世界最高峰のスピードとテクニックを兼ね備えた両者の対決だが、下馬評ではロマチェンコ有利の声が多い。しかし村田は「速くて強い右ストレートを持つリナレスが勝つ可能性も十分ある」と、同門のリナレスがV4を達成する可能性もあると予想する。
その理由を「ロマチェンコは打たれたことがないので、リナレスの右が当たったときにどうなるか分からない。リナレスは右だけでなく左のアッパーも巧いし、最近はコンビネーションが多彩ですからね」と説明した。さらに、ロマチェンコが一階級上げてくる部分にリナレスの勝機がある、とも。
「体のサイズ、肉体的なもの、一発一発のパンチ力、加えてリナレスにはスピードがある。下の階級の選手が上げてきたときの最大の強みはスピードなんです。マニー・パッキャオ(フィリピン=6階級制覇)やロイ・ジョーンズ(アメリカ=4階級制覇)などが好例ですよね。
でも、今回の場合、それがリナレスに通用するかといったら、それはないわけですよ。フェザー級、 スーパーフェザー級の選手よりもライト級のリナレスの方が速いんですから。かつ体の強さもある。だからロマチェンコに勝つとしたらリナレスだと思うんです。もしもリナレスが止められないのならば、もう誰もロマチェンコを止められないでしょう」と、ロマチェンコを止められるのはリナレスしかいないと太鼓判を押した。
予想される試合展開を聞くと、村田は「スピード(リナレス)vsハイテク(高機能=ロマチェンコ)でしょう。直線的な動きにスピードがあるリナレスに対し、足のスピードがあるロマチェンコの機能が上回るか。スピードを身上とする選手同士の対決ですが、スピードの種類が違うんですよ。
序盤はロマチェンコが相手のパンチ力がどのくらいなのか様子を見ると思います。リナレスがワンツー系のストレートを狙ったときに、ロマチェンコがリナレスのパンチにどれだけ反応できるかが最初のポイントです。十分な反応ができないようならばリナレスの速い右が当たるでしょう。逆に、リナレスの右を簡単に外してしまうならばロマチェンコのペースでしょう。そこが勝負の分かれ目だと思います」と、リナレスの速い右ストレートにロマチェンコが反応出来るかどうかが勝敗の鍵を握ると予想。
最後にジムメイトとして「勝ってくれると信じています。ホルヘ(リナレス)、勝って一緒に美味しい肉を食べよう」 とエールを送った。
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