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 7月25日(日)東京・新宿FACEで開催されるJ-NETWORK『J-GIRLS Catch The stone~9』メインイベントにて、神村エリカ(TARGET)の保持するJ-GIRLSミニフライ級王座に挑戦する安倍。彼女こそが昨年12月、無敗街道を突っ走っていた神村からダウンを奪い、初黒星を付けた選手である。抜群の運動神経を活かし、再び神村の前に立ちはだかる!(7月23日UP)

■だって小娘じゃないですか。10歳も下で

ーー昨年12月20日に開催された『World Queen Tournament 2009』では無敗だった神村エリカ選手に初黒星をつけました。

「“よし、勝った!”というのではなく、自分でも“勝っちゃった!”みたいな感じでした。自分でもどう捉えたらいいのかな、って。まるで他人事のように客観的に見ていましたね」

ーー安倍選手の性格からすると、“この小娘がっ!”と思っていても不思議ではない気がします。

「もちろん、それは常に思っているんですけれど(笑)。だって小娘じゃないですか。10歳も下で。でも、試合でそう思ってしまうと動きが悪くなるので、試合中は冷静になることを心がけていました」

ーー神村選手からダウンを奪った右ストレートのカウンターは素晴らしかったですね。安倍選手はパンチが重いとか堅いとか言われないですか?

「ミットを持ってもらうと重いと言われますが、どうなんでしょうね? 自分では蹴りの方が得意なんです」

ーー試合を見ていると無駄なことをしない選手だな、という印象があります。かなりシンプルな闘い方というか。

「そうですね。最近は省エネで(笑)。この前の試合(5月30日、VS紅絹=判定2-0で勝利)なんか省エネしすぎて、凄く反省しています。けっこう突っ込んでいってしまう癖があるので、自分としてはよく見ていこうとしているんです。最初の頃はわが道を行く感じでやっていたんですが、段々とそれでは通用しなくなってきて。自分を抑えて抑えて相手を見るようにしたら、今度は手数が少なくなってしまったという(笑)。バランスよくいきたいんですけれどね」

ーー凄く冷静だって感じがします。

「それはよかったです。顔はあえて無表情で感情を表に出さないようにしているんです。でも、自分で意識してやっていることがちゃんと伝わっていて嬉しいですね。自分としてはまさにそんな感じでやっていますから。頭に血が上ってしまうと悪い面ばかり出てしまうので、冷静にやらないとダメだなって思って」

ーー理想とするスタイルは?

「最近は今のスタイルです。無駄なくやる、と。やたらと手数を出すと軌道も悪くなってしまうし、疲れるだけなんですよ。だから自分の場合は、ここぞという時に決められる感じでやるようにしています。相手をよく見ていなせるような、そこで隙を突いていくスタイルが理想です。まだ自分のスタイルというものを模索中ですね」

ーー神村選手の評価は?

「彼女は凄いと思いますよ。パワーもあるし、軌道とか重心移動とかも素直で無駄のない理想的な形ですね。今も凄い選手ですが、もっともっと強くなる選手だと思います」

ーー勝利者インタビューで「神村選手が強いのは知っているし、成長期なのでいま勝たないとずっと勝てないと思ったので、いま勝つしかないと思いました」と言っていましたね。

「女子のキックでは早千予選手が伝説的な存在じゃないですか。神村選手もあそこまで行くと思うんですよね」

ーーでも今回、もう1回くらい叩いておくかくらいに思っているんじゃないですか?

「それはそうですよ。向こうが凄いリベンジの気持ちを燃やしているじゃないですか。それならこっちも出る杭は打つじゃないですけれど、そう簡単には行かせたくないですよね」

ーー今回は神村選手の保持するJ-GIRLSミニフライ級王座を懸けたタイトルマッチになりますが、タイトルマッチについてはどうですか?

「タイトルマッチというより、神村戦ということと5Rということで頭がいっぱいです。ベルトのことなんて考えている余裕はないですね」

ーー今までずっと2番手だった(※理由は後述)安倍選手が、ついに一番になるチャンスですよ。

「そうなんですよね。だからもう頑張って練習しています。余計なことを考えず、ひたすら練習していた方がいいかなって感じです」

ーーでは、プレッシャーもありませんか?

「プレッシャーに関してはラクですね。相手が強いですから。胸を借りる形です。もう必死ですよ」

ーー今回は“この小娘がっ!”という気持ちは?

「まあ、そういう気持ちも持ちつつ、あまり考えないようにはしています。だって、彼女はまだ17歳でしょう? そんなにベルトを何本も持っていて欲しくはないですよ(笑)」

ーー大人の厳しさを教えてやる、と。

「そうそう。そういう気持ちはあります。彼女自身も自分が凄く強いと思っているだろうし、私に負けたことも“あれ? 負けちゃった?”くらいの気持ちだったと思うんですよ。ですので、ここでまたガツーン! とやれたらこんなに嬉しいことはないですよね(笑)」 ・・・

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