11月15日(土)東京・後楽園ホールで開催される『NJKF 2014 8th』にて、サゲッダーオ・ペットパヤタイ(タイ)が持つWBCムエタイ世界スーパーライト級王座に挑戦する大和哲也。昨年は、同王者に挑戦して逆転負けを喫し、あと一歩のところで日本人初のWBCムエタイ世界王座を逃した。万全を期して世界に再挑戦する大和の決意とは?(取材日:2014年11月5日)
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■第1章 世界タイトル戦、勝利のキーポイント
ーーWBCムエタイ世界スーパーライト級タイトルマッチが目前に迫ってきました。どのような心境でしょうか?
「まだ追い込みをしている段階です。疲れている中でも自分のイメージしている動きや、今までよりも増した動きが出来ている実感があります」
ーーサゲッダーオには2013年5月にロサンゼルスで初挑戦していますが、その時に手応えはあったんですか?
「外国人選手はスピードがあってもどっしりと構えて動く選手が多いと思いますが、僕のようにステップを踏んで前後左右に動く選手とはあまりやっていないと思うんですよね。サゲッダーオもやりにくそうな感じはありました。
ただ2度目ということで向こうも今回はしっかり対策を立ててくると思うので、その対策を凌駕できる動きが出来るかどうかがポイントですね。それが出来るようにしっかりとイメージして練習をしてきたので、しっかりと追い込んで疲れが抜ければ、最高のパフォーマンスを見せることが出来ると思っています」
ーー第1戦では大和選手が押していたんですよね?
「はい。実際、試合が終わってからそこまでのポイントを聞いたら僕が勝っていました。4Rにヒジで切られず僕が取っていたら、仮に5Rを取られていても僕が勝っていたんです。でも、そこはたらればの話ですからね。負けは負け。最後に勝利を呼び込むのもサゲッダーオの強みだと思います。
映像を見ると冷静なんですが、意外とアツくなると打ち合うこともある選手なので、そこで相手のペースを崩せたらもっと勝機が近付いてくると思います。そこもキーポイントですね」
ーー大和選手のようなパンチャーにとって、ムエタイのヒジ・首相撲は脅威だと思いますが、対策はバッチリですか?
「距離が大事ですね。特にサゲッダーオは普通の選手がパンチを打ってくる距離からスッと入って来てヒジを打ってくるので、ヒジ・ヒザは脅威。今でも怖いという思いはあります。その一発をもらわないように注意して、相手の動きを観察して攻めて行くイメージでいます」
ーー大和選手は首相撲が苦手?
「いや、しっかり対策はしていますよ。前回も首相撲の展開が何回かあったので。それも含めて気をつけるところはいっぱいありますけれどね」
ーー基本的には距離を取って攻める戦法ですか?
「距離を取りすぎるとミドルを蹴られてしまってポイントを持っていかれると思うので、微妙な距離感の探り合いになると思います。近すぎず、遠すぎずという距離で戦わないといけないです」
ーーよく言われる、タイ人にムエタイで勝つにはKOしかない、という考え方ですか?
「それもありますが、KOを狙って倒しに行くよりも流れの中でKOするというのが理想です。狙うと狙っている攻撃を向こうに読まれてしまいますからね。それを悟られないように、自分の動きの中で組み立てていって結果としてKO出来たというのが理想です」
ーー判定になっても勝てるようにする?
「はい、ポイントもしっかり取るということを意識しています。会長とも話をして、倒しに行くよりもポイントでしっかりと勝てるようにしよう、という練習をしています。もちろん一発の強さには自信があるので、それを狙わずに流れの中でその一発が出せて倒せたら最高です。ただ、KOよりも何よりも今回は世界タイトルを獲ることが最重要です」
ーーいわゆるムエタイ的な攻防、ミドルやヒザ蹴りでのポイントの取り合いもやりますか?
「全く蹴らないわけではありませんが、ミドルを蹴り合うことは僕のイメージの中にはないです。当然のこととして、蹴られたら蹴り返すことはやりますよ。ただ、ミドルを蹴られたからミドルを蹴り返すというわけではありません。違う攻撃を使ってやり返すっていうイメージですね」
ーーミドルキックやヒザ蹴りの受け返し、首相撲でのコカしなどがポイントに大きく影響するラジャダムナンやルンピニースタジアムの判定とWBCムエタイの判定は違うのでしょうか?
「違うと思います。WBCは攻撃力や手数が優先されるジャッジだと思います。多少はあるとは思いますが、そこが最優先されるわけではないですね」 ・・・
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