34歳・内藤のび太が王座返り咲き「1回1回が勝負。いつ終わってもおかしくないと思っている」=2018年5月ベストファイターインタビュー
■「ずるいですよね。完全にキャラに乗っかっています」
この試合はインターネットテレビ局で日本にも生中継され、多くのファンや格闘家がSNSで「おめでとう」「凄い試合だった」と、のび太の勝利を祝福。特に、ジャカルタのファンが日本人であるのび太に盛大なコールを送ってくれたことに「感動した」とのコメントが目立った。コールを送られた当の本人はどうだったのか。
「ちょっとだけ聞こえましたね。必死だったのでそんなに大きなコールが起きているのは分からなかったです。誰が言っているのかも分からなかったので、あ、外国の方たちが言ってくれているのかなって分かった時は嬉しかったです」と言うが、「ずるいですよね、完全に(のび太の)キャラクターに乗っかっているからじゃないですか。
東南アジアでアニメが放映されているみたいで、けっこうすんなり僕のキャラが受け入れられるんですよ。そこは自分でもずるいなと思ったんですが、それは利点として出たなって思います」と、観客が味方をしてくれたのはのび太キャラのおかげもあったと冷静に分析。
「だから、アニメが放映されていないところで試合をしたらまた状況が変わると思うんですよね。今はそれが怖いです。なんだあいつ、みたいな感じに、変なヤツが出てきたぞみたいになったらどうしようって。今のところそういう反応はないので、完全にキャラに乗っかっています」と、オリジナルの“のび太くん”とイメージを重ね合わせてもらえない地で試合があったらどうしよう、と不安になることもあるようだ。
観客を魅了したのだから、試合後に街を歩いていたら声をかけられたのではと思うところだが、のび太は「全くなかったです」と断言。
「ホテルで外国の人に声を掛けられて、勝ったね、おめでとう、一緒に写真を撮ってくれと言われましたが、それ以外はあんまり。ボーイの人なんて弟におめでとうと言ってましたからね。見てないじゃないか! って思いました」
また、ファンや選手が感動していたという話には「それはどこまで本音なんですかね」と疑り深いが、「僕のことを知っていただけているだけで凄く嬉しいです。僕ってまだキャリアが浅いじゃないですか。本当は思っていなくても、そういうことを言っていただけるだけでありがたいです」と感謝した。
チャンピオンに返り咲いた今、思うことは何か。
「チャンピオンなのでもう1回は試合が出来るなって感じです。前回負けた時は終わったと思ったので、また戦えて嬉しいです。本当に1回1回が勝負ですね。自分も34歳なので。ONEでやらせていただいて、夢みたいな感じです。海外に呼ばれるなんて昔の自分からしたら考えられない状態が続いているので、いつ終わってもおかしくないと思っています。
1試合1試合を精一杯やって、ダメだったらしょうがないって感じですね。先を見ているわけではないです。1試合完全燃焼なんてカッコいいことは考えていませんが、次の1試合のことしか考えていません。次はまだ何も決まってないです。年内にもう1試合出来たらいいなって思っています。とりあえず1回やって、いけそうだったらもう1回、みたいな感じですね」
13勝1敗という戦績。これまで獲得したタイトルは2012年修斗フライ級新人王、第5代修斗世界フライ級王座、そしてONE世界ストロー級王座を2回。日本でも、タイでも、インドネシアでも観客を熱狂させるファイトを演じてきた。もっと自分に自信を持っていいのではと聞くと、のび太は「いつもギリギリで何とか勝っているだけですからね。たまたまです」と、3年7カ月前の月間MVP受賞の時と同じセリフ。“世界ののび太”になっても、弱気な姿勢は変わっていなかった。
●受賞者・内藤のび太が喜びを語る
今回のベストファイター受賞は、ベストファイターの前身である月間MVP(2014年9月度)と合わせて2度目の受賞となる。そのことについてのび太は「すいません、自分なんかに。また選んでいただけて凄く嬉しいです」と語った。
なお今回受賞したのび太には、イーファイトより記念の盾と、ゴールドジムからアルティメットリカバリーなどのサプリメント3種類が贈られる。
のび太にサプリメントの利用方法について聞くと、「マルチビタミン、グルタミン、プロテインを飲んでいます。グルタミンは疲れが抜けると聞いたので信じて使っています。練習後や疲れた時はいつでも飲みますね。あとは、みんな知識が進んでいるので薦めていただいたものをよく分からず飲んでいます」と答えた。
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