【7月・ベストファイター】鈴木千裕、2階級制覇パトリシオを衝撃KO!二刀流封印し、MMA専念決意も明かす
毎月イーファイトのサイト名にちなんで、より良い試合をした選手に贈られる、GOLD’S GYM Presents格闘技月間ベストファイター賞。2023年7月のベストファイターは2023年7月30日(日)さいたまスーパーアリーナで開催された『超RIZIN.2』でパトリシオ・“ピットブル”・フレイレ(ブラジル/ピットブル・ブラザーズ)を1R KOで下した鈴木千裕(24=クロスポイント吉祥寺)に決定した。(2023年8月22日UP)
PROFILE 鈴木千裕 Suzuki Chihiro 1999年5月14日生まれ(24歳)東京都三鷹市出身 キックとMMAの二刀流を目指す鈴木は、21年7月にKNOCK OUT-BLACKスーパーライト級王座決定トーナメントを制覇してキックのチャンピオンとなる。そしてMMAではRIZINに参戦し、昇侍にTKO負けを喫したが、続く山本空良戦で勝利すると平本蓮、萩原京平、今成正和、中原由貴を破り5連勝。今年6月のクレベル・コイケ戦は相手の体重超過によりノーコンテストとなったが、7月にベラトール2階級制覇王者のパトリシオ・ピットブルをKOして番狂わせを起こした。 |
選考理由
1、ベラトール2階級制覇パトリシオをKO
2、試合オファー1週間前で強豪を撃破
3、飛び級の活躍で主役に躍り出る
選考委員
格闘技雑誌Fight&Lifeとイーファイトの全スタッフ
受賞された鈴木選手には、ゴールドジムより以下の賞品(アルティメットフレキシジョイントUC–Ⅱ 1個、マルチビタミン&ミネラル 1個、アミノ12パウダー 1個)と、イーファイトより記念の盾が贈られます。
アルティメットフレキシジョイントUC-Ⅱ® | マルチビタミン&ミネラル | アミノ12パウダー
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贈呈:ゴールドジム
ベストファイター記念インタビュー
■クレベル・コイケにノーコンテストも失意の底へ
鈴木千裕は、6月の『RIZIN.43』でクレベル・コイケに腕十字を極められた後(試合はノーコンテスト)、引退も一瞬頭によぎったという。その時の心境について鈴木は、「どうすればいいのか分からず、ヤケになっていましたね。この試合にすべてをかけていたので、これで勝てなかったらどうしようと思うほど、全力で取り組んでいました。それで負けてしまって……」としばらく放心状態が続いていた。
所属するクロスポイント吉祥寺の山口元気代表は、「しばらく練習に来なかったので心配していました」と、鈴木はほとんどジムに顔を出さなかったという。
クレベルは、鈴木との試合時に体重超過(400gオーバー)による王座剥奪というペナルティを課せられていた。鈴木が勝った時のみ試合が成立し、あとはノーコンテストというのが条件。そんな中で試合が行われ、鈴木は腕十字を極められた。文句の一つが出てきてもおかしくない状況だが、鈴木は自分の弱さに打ちのめされた。
相手の計量オーバーに文句を言わなかった鈴木に、その理由を聞いてみると、「僕もパンクラス時代に計量を失敗したことがあるんで、クレベル選手の気持ちが分かりました。昔からそうなんですけど、現状が変わらないのに、もめごとを起こすことが嫌いなんです。クレベル選手は減量失敗しましたが、試合ができる状況だったので、“やろう”と声をかけただけです。あそこで、やりませんという選択肢はなかったですね。選手ならば、みんなそうなんじゃないですか」と後悔はないと振り返った。
公式記録ではノーコンテストとはいえ、腕十字を極められた事実は変わらない。トップ戦線の厳しさを味わった後、失意の底にいた鈴木にパトリシオ戦のオファーが届いた。
▶︎次ページ:待っていた試合オファーに“出ます”と即答!作戦は?
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