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【UFC】アデサニヤvsコスタはミドル級頂上対決、予想不利の王者アデサニヤに「新たな武器欲しい」(高阪剛)

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2020/09/19(土)UP

9.27「UFC253」メインイベントで13戦無敗の挑戦者コスタとの防衛戦に挑むミドル級王者アデサニヤ(左)(WOWOW/Getty Images)

 9月27日(日・日本時間)に開催される『UFC253』のメインイベントとして、王者のイスラエル・アデサニヤ(31=ナイジェリア)vs挑戦者パウロ・コスタ(29=ブラジル)のミドル級タイトルマッチが行われる。

 この試合は当日午前11時よりWOWOWにて生中継されるが、同番組で解説を務める、日本人UFCファイターの先駆けであり、現役総合格闘家である高阪剛(50)がこのタイトルマッチの見どころを語った。

 変幻自在のファイトスタイルが特徴のアデサニヤは、昨年10月に前王者のロバート・ウィテカーをKOで下し新王者に。今年3月の初防衛戦では、挑戦者のヨエル・ロメロから判定勝利を収め、これまで一つの黒星もない“19戦無敗”と完璧なレコードを叩き出した。

 対するコスタは昨年8月にロメロと対戦しており、判定勝利を収めて王座の次期挑戦者とされていたが、怪我のため休養しロメロに挑戦権を譲っていた。コスタも13戦無敗の完璧な戦績を持っており、今回は“最強チャレンジャー”として注目を集めている。

■ミドル級頂上対決、どちらもKOフィニッシャーだがファイトスタイルは対照的

 無敗記録同士の対決となった今回のタイトルマッチを高阪は「まさにミドル級の頂上対決」と称し「両者ともにKO率が高いストライカー同士で、どちらも打撃で相手をフィニッシュするが、タイプ的には対照的。アデサニヤは長い手足を駆使した蹴りも含めた変則的な打撃の使い手で、コスタはインファイトでKOを狙う正統派のハードパンチャー」と分析する。

最強チャレンジャーの呼び声が高いコスタ(左)。接近戦になれば、コスタ有利か。(WOWOW/Getty Images)

 フック、アッパー、ボディーブローなど至近距離からの破壊力ある打撃が強みのコスタについて「コスタは相手の出方を見るのではなく、自分から手を出して距離を潰して強いパンチを叩き込んでいるので、自分の“倒す力”をしっかり認識して試合をしている」と分析。さらに黒帯を持っている柔術ベースの選手であるため、組みの展開になっても “そこからも攻めることができるぞ ” という自信も、インファイトを得意としている理由に付け加えた。

 一方のアデサニヤはコスタとは逆に、自分の距離で試合を進めたいタイプとし「しっかり“結界”を張り相手を中に入れない技術が高いのと、 あとはロバート・ウィテカーとのミドル級王座統一戦のように、“ここから強い打撃は打てないだろう” というような体勢からでも、相手をKOできるくらいの強い打撃が打てる。相手が下手に踏み込んでいけないというところがある」と、その強さを説明した。

▶次ページは、アデサニヤとコスタ両者が対戦したロメロ戦を材料に高阪が勝敗を占う


■ロメロ戦で勝敗を占う、コスタが精神面で一歩リード

 高阪は勝敗を予想する上で、 アデサニヤとコスタの両方が対戦しているヨエル・ロメロ戦が一つの材料になると語る。アデサニヤは前回のロメロとの防衛戦で距離をとっての“お見合い”の展開となり、会場から大ブーイングを受けたが「アデサニヤは、もともと離れた距離で戦う選手だし、なおかつ相手にも中に入らせないようなプレッシャーをかけるので、お見合いになる可能性は確かに高い。 ただ、ああやって前に出てこない相手に対して、自分がイニシアチブを握ることができなかったことも確か。 だから、前回のロメロ戦を “やっちまった”と本人が認識しているかどうかで、今回の試合のやり方も違ってくる」と、アデサニヤの“反省”に期待を寄せる。

 一方のコスタについては「あのタフなロメロと真っ向から殴り合いを展開して、僅差の判定でありながら殴り勝っている。それは自信になったと思う。ロメロの打撃に倒れなかったという、打たれ強さも証明した。コスタからしたらロメロに真っ向勝負で勝っている。アデサニヤはポイントを取って、ギリギリ勝っている。相性もあるので一概には言えないが、 精神的にはコスタにとってプラスにはなっていると思う」と、現時点ではコスタがメンタル面で一歩リードしているのではと予想した。

■仕掛ければコスタが有利、アデサニヤは新たな武器が欲しい

 その中で高阪は、遠い間合いの展開が続いた場合、もしコスタが2、3回仕掛ける事が出来れば、積極的な試合運びとダメージを与えた印象で、ジャッジはコスタに上げるのではと予想する。一方のアデサニヤの勝機については「アデサニヤにはもう一つ武器がほしい。例えば、もっとヒジが使えるようになるとか、腕をたたんでの近い距離でのパンチだったりとか。 あとはグラップリング。もともと首相撲は得意だけど、組みの展開になっても、相手に主導権を握らせないようにできるかどうか。だから、アデサニヤはチャンピオンだけど、今回はそういったところをどれだけ洗い直してきたかどうかが試される」と、アデサニヤの接近戦対策に期待した。

 最後に高阪は、UFCは常に王者を研究し尽くしてきた最強の挑戦者を準備し、王者はその挑戦者に対し、いかに攻略するかが試されると、UFC王座防衛の難しさを主張。今回、最強のチャレンジャーと対戦するアデサニヤに対して「この前のロメロとの試合後に色々言われたことを発奮材料にしたアデサニヤが見たい。アデサニヤはチャンピオンだけど、まだまだ可能性を秘めた発展途上の選手。覚醒するのはこれからなんじゃないかと思う」と、エールを送った。

 なお、この試合はWOWOW『UFC-究極格闘技-』で生中継される。

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▼番組情報
『生中継! UFC‐究極格闘技‐ UFC253 Wタイトルマッチ!ミドル級アデサニヤ&ライトヘビー級王座決定戦』

9/27(日)午前11:00[WOWOWライブ]生中継
(WOWOWメンバーズオンデマンドにて同時配信)

10/20(火)よる5:00[WOWOWライブ]リピート放送
(WOWOWメンバーズオンデマンドにて同時配信)

【対戦カード】
ミドル級タイトルマッチ/イズラエル・アデサニヤ vs パウロ・コスタ
ライトヘビー級王座決定戦/ドミニク・レイエス vs ヤン・ブラホヴィッチ

【出演】
解説:高阪剛、 堀江ガンツ
実況:高柳謙一

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