2021/05/21（金）UP
（最終更新：2021/05/21 08:09）

UFC殿堂入りを果たしたサンピエール。19年に引退し今年はアクション俳優としても話題に(c)UFC

　プロボクシング元６階級制覇王者オスカー・デラホーヤ（48＝米国）の復帰戦の対戦相手探しが難航している。
　これまで昨年11月のマイク・タイソンvsロイ・ジョーンズ、先月のジェイク・ポールvsベン・アスクレンなど成功させてきた米動画アプリ運営会社『トリラー』がデラホーヤと組んでMMAファイターとボクシング対戦を計画している。
　試合はまず7月3日に設定、元UFC＆ベラトールの世界ライト級王者であり、現在はONEを主戦場とするエディ・アルバレス（37=アメリカ）が候補に。本人も興味を示すも結局は破談となっている。
　その後、トリラー社は元UFC世界２階級王者でUFC殿堂入りを果たしたジョルジュ・サンピエール(40=カナダ）にも打診し、サンピエールは興味を持っているが、UFCのダナ・ホワイト社長が認めていない。交渉にも応じない姿勢だ。

▶︎【動画】サンピエールがドラマで披露した迫力のアクション

元IBF王者スティーブ・フォーブスを完封するデラホーヤ＝０8年５月(c)Naoki Fukuda

　19年に現役を引退し、現在俳優にも挑戦しているサンピエール。この春にはディズニー＋にて『ファルコン＆ウィンター・ソルジャー』に出演しアクションを披露。日本でも放送された。
　サンピエールは18日、米映画サイト『シネマブレンド』のインタビューに「ダナが僕を戦わせたくなかったことは理解している」とホワイト社長の反対でこの話が進んでいないと認める。続けて「彼はシュガー・レイ・レナードに次いで2番目に好きなボクサーだし、夢のような話だった。それに、儲けたお金の多くは慈善団体に寄付されるからね」と実現できないのが残念そうだ。
　そして「総合格闘技で世界一になるというプロのファイターとしての私のキャリアは終わった。私は明日で40歳になる」と改めてプロMMAファイターとしては引退したとした上で「私は別のスポーツの出身でデラホーヤよりも優れたボクサーであるなんて言えない。しかし、私の方が若く、体格も少し大きい。だから、かなり互角の勝負になったと思うよ。楽しい試合になったかもしれないね」と残念そうに語っている。

　『シネマブレンド』によると、サンピエールは現在の状況に失望しているようで、ダナ・ホワイトが大きな心変わりをしない限り、試合は実現しないように思えると書いている。
　トリラー社はサンピエールの参戦に同意するならば、ホワイト氏が指定する慈善団体に25万ドルを寄付したいと交渉している。デラホーヤの復帰戦は7月から9月に延期になるという報道もあるが、果たして実現なるか。

▶︎次ページは（動画）サンピエールがドラマで披露した迫力のアクション