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【JTAテコンドー】体重を落とし蹴りに”キレ”、倉田剛志が4年ぶり全日本王者に

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2023/11/19(日)UP

決勝戦、186cm、倉田の飛び後ろ蹴りがヒットする

 11月18日(土)、神奈川・横浜武道館で 直接打撃制のJTA日本テコンドー協会主催『第26回全日本フルコンタクト・テコンドー選手権大会 同等記録会』が開催され、組手一部A級無差別級男子ではベテランの倉田剛志(44=千葉柏跆拳道クラブ)が回転系の蹴り技や踵落としで攻め立て、若手の追随を振り切り4年ぶり3度目の優勝を果たした。

▼組手 一部A級男子 無差別級決勝
〇倉田剛志(44=千葉柏跆拳道クラブ)
判定3-0
●島田拓明(21=横浜市立大学体育会テコンドークラブ)

 今大会は本来『第34回全日本フルコンタクト・テコンドー(FT)選手権大会』として開催される予定だったが、主力選手の多くは大手企業や官公庁勤務のため、勤務先から新型コロナ禍期間、「4人以上の集会等への参加禁止」を義務付けられるなど稽古や大会への参加を制限された。

準決勝、年間ランキング1位の伊藤が蹴りで倉田を攻める。延長で倉田が巻き返し勝利した

 これまで十分な合同練習もできなかった状況も考慮し、今大会は実施可能な一部の種目のみ「全日本フルコンタクトテコンドー大会同等記録会」として実施。JTAの年間ランキング上位ランカーが顔を揃えた「組手一部A級無差別級」は、今回は普段つけないヘッドギアをつけた上で、全日本大会の同等記録会として開催された。

 この直接打撃制のフルコンタクト・テコンドーは、頭部・胴体への蹴り、突きは顔面の場合KO狙いの強打は禁止だが、蹴り技を生かすためにアゴと額のみ牽制の突きを当てることも許されている。ボディへの強打は有効だ。

 定められた箇所への上段・中段蹴りと中段突きに関しては、相手のダメージにより「一本勝ち(相手が3秒以上ダウンした場合など)」「技有り勝ち(相手が3秒未満の間ダウンした場合など。技有り2本で合わせ一本勝ち)」、さらに蹴り技の美しさを評価する「蹴美ポイント」という勝敗基準もあり、見る側には迫力満点だが、やる側には過酷なワンデートーナメントとなる。

 その年間王者を競う「組手一部A級無差別級」で気を吐いたのが44歳の倉田だ。2013年、19年と過去に2度A級無差別を制している倉田は出場選手中、最長身の186cmというリーチの長さが武器だが、今回は大幅な減量に取り組み80kgまで絞り込んだ。

「加齢と共に動きが落ちてきたことを自覚し、減量することでスタミナと蹴りのキレを取り戻したかったので、前回優勝から7kg、初優勝からは12kg減らしました」。その成果か「身体が今までより軽く感じた」という倉田は、佐賀大会無差別級優勝の梅山智好(39=福岡筑紫野TC)との初戦を手堅く突破すると、準決勝ではJTA生え抜きの24歳、伊藤岳陽(名古屋天白TC)と対戦した。

倉田の前蹴り(決勝)

 前年覇者で年間ランキング1位の伊藤は、出場選手中唯一シード権を獲得した優勝候補筆頭。蹴りの名手として知られ、準決勝でも飛び後ろ回し蹴りなどパワフルな回転系の蹴りで倉田を攻め立てたが「伊藤選手は蹴りが鋭いので、距離を取ってさばくことを意識した」という倉田は冷静に自分の距離で上段蹴りやカカト落としをヒットさせた。本戦1対1で迎えた延長戦ではスタミナでも上回り、正念場の一戦を制した。

左から3位の伊藤岳陽、倉田剛志、島田拓明

 迎えた決勝の相手も21歳と若い現役大学生の島田拓明(横浜市大TC)。ここまで「蹴武型一部B級」と3人1組で競う「蹴武型一部団体戦」の型2種目を制しており、3冠を狙い勝ちあがってきた。

 その島田に対しても倉田は序盤から冷静に相手の動きを見抜き、軽快なフットワークから回転系のダイナミックな蹴り技や打点の高いカカト落としを積極的に繰り出し、終盤には圧力をかけ相手が思わず尻餅をつく場面も。
 試合を終始優勢に進めた倉田が判定3-0で自身3度目の優勝を果たした。

▶️次のページは【フォト】華麗な蹴りの応酬となった決勝、ヘッドギアを取った入賞者の顔ぶれ

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