【吉鷹弘の打撃研究室】連載第57回「マクレガーの打撃の秘密」の巻
打撃のスペシャリストである筆者が、話題の試合を題材に打撃技術を分析していく連載コラム。今回は11月12日に開催された『UFC 205』で、エディ・アルバレス(アメリカ)をKOし、UFCライト級王座を奪取したコナー・マクレガーの技術を分析する。マクレガーの強い打撃にはどんな秘密が隠されているのか?
・【試合レポート】マクレガーが圧巻のKO勝ち、史上初の二階級同時制覇
■試合の全てを掌握してしまった序盤の攻防
アルバレスが日本のDREAMに参戦し、活躍した強い雄姿を覚えている私にとっては、MMAのパウンドフォーパウンドと呼ばれるマクレガーとの試合はどちらが勝つというよりも、どの様な内容でマクレガーが勝利するのか……に焦点をおいていた。
結果は既に皆さんが御周知のとおり、マクレガーの圧勝。2RKO勝ちだったが、この試合、序盤の打撃の攻防が全てだったといっても過言ではないだろう。
その序盤、アルバレスは臆することなくマクレガーに踏み込みの効いた得意の右ロングフックを放っていく。
試合前の私の予想はこのアルバレスの右ロングに苦労するマクレガーを思い描いていたのだ。何故なら、マクレガーを唯一打撃で追い込んだのはチャド・メンデスの踏み込みの効いた右ロングだったからである。
チャド・メンデスよりもリーチがあって踏み込みも大きく、さらに一打必倒の威力を持ち合わせているアルバレスの打撃のオーラに多少なりとも圧力を感じて下がらされ、重心を浮かせられるマクレガーをイメージしていたからだ。
しかし、そんな私の予想は序盤の1分も経たないうちに、打ち砕かれてしまった。
アルバレスの右ロングをいとも簡単にスウェーして見切るマクレガー。そこから手打ちの様だが、しなりの効いた左ストレート一発で効かせてしまう。
このマクレガーの攻防が試合の全てを掌握してしまった。 ・・・
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