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【相撲】朝青龍、琴光喜と名勝負の末、勝利。「これで本当に引退できた」

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2018/01/01(月)UP

琴光喜(右)と名勝負の末に勝利し嬉しそうな表情の朝青龍(左)

 2017年12月31日(日)、ABEMAの大みそか特別企画、「朝青龍を押し出したら1000万円」が都内の同TVの特設スタジオで行われた。スタジオには本場所と同じ土俵を設営し、8人が次々に68代横綱・朝青龍に挑んだ。

 最後となる8人目の挑戦者は元大関の琴光喜。朝青龍とはともに1999年に初土俵を踏み、1年目は5勝2敗で琴光喜が勝ち越した。だがその後、朝青龍に研究されてなんと、28連敗。しかし08年~09年にかけての対戦成績は3勝5敗でイーブンに近いところまで琴光喜が盛り返していた。

 だがその後、朝青龍は2010年に暴力事件で引退。そして同年、琴光喜も野球賭博問題で引退した。

 今回の企画で8人の対戦相手の名前を聞いた朝青龍は、琴光喜の名を聞くと、「あいつは一番ヤバいよ。組み合いがわかってる」と元ライバルに警戒をあらわにした。

 かつて朝青龍は、琴光喜のことを、「天才だ」と評していた。「自分の方が汗を流している」と、才能に関しては琴光喜の方が上だが自分は努力で横綱になった、と言うのだ。

 今回の企画で、それまでの7人とは白い稽古まわしで闘った朝青龍が、この琴光喜戦では、漆黒のまわしで登場。気合いの入り方が違う。

 土俵に入ると両者とも力強く四股(しこ)を踏む。

 琴光喜は現在の体重が160㎏。身長は182㎝で朝青龍は184㎝。身長はほぼ同じ、体重は、やや琴光喜が上か。

 気合十分の両者。

 試合が始まる。

 ぶつかりあう両者。朝青龍は右の前まわしを取る。そして左手でも、上手でまわしを取り、両まわしをガッチリつかんで、頭を琴光喜の胸に付ける。

 琴光喜は右でワキを差して、下手投げに行く。しかし、こらえる朝青龍。腰が重い。大相撲に、場内から拍手が沸き起こる。

 そこからまた頭を胸につけ、土俵際に押していき、寄り倒したのは朝青龍だった。

 倒れた琴光喜に手を差し伸べ、助け起こす朝青龍。

 試合後、朝青龍は両腕を上げてガッツポーズをとった。

 朝青龍は「ありがとうございました。最後の試合が大関・琴光喜で、『いやあ、久しぶりだなあ』と思って。全部、覚えてる感じでした。(大相撲の)本土俵で闘ったふたりが、またここで闘えて、いやあ、もうこれは夢の舞台ですね!」と感無量。

 朝青龍は不本意な形で引退になったことで、最近まで相撲を取る夢を何度も見ていたという。

 7年前の肉体の記憶が戻ってきたんじゃないですか? と問われると、「そうですね。引退した後、(琴光喜から)「おつかれさまでした」って言葉があったんだけど、(むこうも)ちょっとして引退しちゃったんで(笑)。でも、ここでね、元大関、幕ノ内優勝もできた男が相手だったんで、最後に立ち合いにだけ集中して、最後に勝ったんですけど、いい相撲、いい思い出になりました」と感激の弁を述べた。

 ここで琴光喜が司会者に呼ばれて戻ってくると、両者は握手し、ハグを交わした。

 琴光喜は「いやあ、強かったです。そして気持ちよかったです。本当にこれで、気持ちよく引退できました」と笑顔で語った。これに朝青龍も拍手。琴光喜は「結果は負けたけど、(家族に)頑張ってる姿を見せれたんでよかったです」と続けた。

 朝青龍は琴光喜の肩に手をかけ、「本当に土俵に上がる、礼に始まり礼に終わる、(相撲取り同士の)あの感じに、『やっぱり、いいなあ』と思ったんです。これは忘れられない一番ですね」と、心底嬉しそうな表情を浮かべた。

「これで、精一杯(相撲を)取って、この、汗と肌が当たってる感じが、ホントに夢に出ることだったんで、素晴らしかったですね」という朝青龍は、今後を問われると、「相撲はもう、これで人生最後なんで、お別れします。もう(土俵には)絶対上がらないんで。これで、人生で(心に)残ってた相撲が、夢に出てくることとか、もうこの土俵に(すべてを)残して、本人、ダグワドルジに戻ります」と、心置きなく第二の人生を全うして行けると語った。

 現在は銀行やレストラン、サーカス、蕎麦(そば)農場などを経営し、実業家としてモンゴルで大成功している朝青龍。これで、人生に区切りをつけて、ビジネスに邁進(まいしん)していくことになるのだろう。

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