2018/01/14（日）UP
（最終更新：2018/01/30 19:29）

eFightの試合動画
試合レポートと同時にアップする速報動画では、KOシーンはスーパースロー再生。

北野（左）が多彩な蹴りで畠山（右）を下した

NJKF西日本大阪本部/NJKF誠至会
「NJKF 2018 west 1st」
2018年1月14日（日）大阪・旭区民センター大ホール

▼メインイベント　WBCムエタイ日本統一スーパーライト級王座決定戦　3分5R
〇北野克樹（誠至会/WBCムエタイ日本統一スーパーライト級1位、NJKF同級王者）
判定3-0　※50-48、50-48、49-47
●畠山隼人（E.S.G/WBCムエタイ日本統一スーパーライト級3位、NJKF同級1位）
※北野が新王座に就く。

　メインのWBCムエタイ日本統一スーパーライト級王座決定戦を争うのは、NJKF同級王者でWBCムエタイ日本同級1位の北野克樹と、WBCムエタイ同級3位（NJKF同級1位）の畠山隼人。

　北野は昨年もコンスタントに試合をこなし、7月にはNJKF王座を獲得。11月にはホーストカップに出場し多くの日本人に勝利しているタップロン・ハーデスワークアウトジムを下すなど実績を挙げており、波に乗る。一方の畠山は昨年、2年ぶりの復帰戦から2連勝とこちらも好調。

　試合前半はパンチで出たい畠山に対し、北野は距離を取ってミドルや前蹴りを連発。畠山はチャンスがあれば左右のパンチを繰り出して詰め、組めばヒザ蹴りを出すが、懐深く構えて蹴りを放ち、時にはバックキックや左右のハイを連発するなどトリッキーな動きも見せる北野の前にペースを掴むことができない。

　北野は2R後半には笑みを浮かべて挑発するようなステップを見せ、ラウンドが終了すると大きく手を挙げてアピール。

　3Rには陣営の「出ないと打てないぞ！」という声を背に畠山がパンチで前へ出て挽回を図るが、局面の打開には至らず、逆に北野の前蹴りで大きく吹っ飛ばされる場面も。このラウンド終了の時点でアナウンスされた採点は、30-27、30-28、30-29でいずれも北野。

　後半のラウンドも同様の展開となったが、4R終盤に畠山がボディをヒット。畠山は5Rにもボディを当て、北野はやや失速。それでも最後まで多彩な蹴りで応戦して試合ペースは握り続け、試合終了。50-48、50-48、49-47と3-0で北野が制し、キャリア2本目のベルトを獲得した。

　試合後、WBCの緑のベルトを腰に巻き、NJKFベルトを肩にかけてマイクを握った北野は「4Rのボディがめっちゃ効きました」と苦笑いするも「これで日本一になったので、この先は世界と戦っていきたいです」とアピール。

　大会後には「蹴りで距離を取ってパンチをもらわないようにして、チャンスがあれば倒そうという作戦でしたが、畠山選手がタフでした。この先は世界の強豪とも戦いたいし、今年はKNOCK OUTで自分と同じ階級のトーナメントも始まるので、そういう舞台にも出ていきたいです」と意欲を見せた。

tatsu魅（左）がヒジ打ちで小椋（右）にTKO勝ち、王座を獲得した

▼セミファイナル NJKFフェザー級王座決定戦 3分5R
〇tatsu魅（NJKF TEAM武心會/同級1位）
TKO　2R 02秒　※ヒジ打ちによるカット→レフェリーストップ
●小椋光人（NJKF拳之会/同級2位）
※tatsu魅が新王座に就く。

　両者は昨年2月に対戦しており、3R判定でtatsu魅が勝利している。ともにランキングを一つずつ上げて、タイトルマッチという舞台での再戦となった。

　1R、いつものように前進しパンチを出す小椋に、tatsu魅は蹴りと組んでのヒザで応戦しつつ、パンチでも渡り合う。パンチからヒジも出してくる小椋にtatsu魅の左ミドルがヒットし、ややtatsu魅優勢かという状況でゴングが鳴る直前、tatsu魅のヒジがヒット。

　両者が離れた瞬間、大量の血がリングに滴り落ちた。小椋陣営はインターバルに止血を試みるも傷は深く、2Rが始まっても出血は止まらない。すぐにドクターチェックとなり、レフェリーが試合をストップ。tatsu魅が衝撃的なTKO勝利でベルトを巻いた。

　試合後のtatsu魅は「1R、先に相手にヒジを出されたので、『得意技はヒジ』と書いている以上ヒジで勝たないと、と思って出しました。前に前に来ることは予想していて、流れの中で技を出していこうという作戦で、特にヒジを狙っていたわけではないんですが、1R終盤までヒジを出していなかったので出したらキレイに入った感じですね」と試合を振り返る。

「前王者の新人（あらと）選手と防衛戦で当たると思ってたんですが、彼がWBCを獲ったので、いつの日かそこに辿り着きたいです。また他団体にも出て、実力を見せていきたいですね」と今後の希望も語った。

　セミ、メインともに地元・大阪で叩き上げてきた選手たちが勝利し、ベルトを巻いた。倒す大技をいくつも持つ北野、ムエタイスタイルにこだわりを見せるtatsu魅と、新王者はどちらも個性の際立つ有望株。両者が希望する「より上の舞台」で大阪の、関西の強さをアピールする日はそう遠くないことだろう。
（写真＆レポート：高崎計三）

▼第8試合 60kg契約 3分3R
○山畑雄摩（NJKF心将塾）
判定3-0　※三者とも30-29
●大樹（NJKF ARENA）

▼第7試合 59kg契約 3分3R
〇大輔（NJKF TRASH）
TKO　2R 1分20秒　※ヒジ打ち
●殿（NJKF心将塾）

▼第6試合交流戦 55kg契約 3分3R
○雄一（NJKF TRASH）
判定3-0　※30-27、30-27、30-26
●大揮（京都野口ジム）

▼第5試合 62kg契約 3分3R
〇二條司（NJKF誠至会）
TKO　1R 1分50秒　※ヒジ打ちによるカット→レフェリーストップ
●MA-SHI（NJKF新日本拳法同志会）

▼第4試合交流戦 54.5kg契約 3分3R
○梅井泰成（京都野口ジム）
判定3-0　※30-28、29-28、30-29
●小田武司（NJKF拳之会）

▼第3試合 65kg契約 3分3R
○洋輔YAMATO（NJKF大和ジム）
判定3-0　※三者とも29-28
●龍威地（NJKF ARENA）

▼第2試合交流戦 62kg契約 3分3R　※ヒジなし
〇木村颯太（拳心会館）
TKO　3R 30秒　※パンチ
●蓮YAMATO（NJKF大和ジム）

▼第1試合交流戦 59kg契約 3分3R　※ヒジなし
〇優希YAMATO（NJKF大和ジム）
TKO　1R 2分30秒　※ローキック
●風拳（九門流会館）

＜オープニングファイト＞
アマチュアキックNEXT☆LEVEL 関西vs中四国対抗戦
（NEXT☆LEVELルール：14oz,ヘッドガード、ヒジ・ヒザサポーター着用）

▼OP第7試合 59kg契約 1分3R
○奥園拳大（VERSUS）
判定2-0　※30-29、30-29、29-29
●福田優斗（田頭道場）

▼OP第6試合 53kg契約 1分3R
○川口惣次郎（岩崎道場99GYM）
判定3-0　※30-28、30-28、30-27
●寺西大輝（田頭道場）

▼OP第5試合 50kg契約 1分3R
○原谷彩香（NJKF健心塾伊勢支部）
判定3-0　※29-28、29-29、30-28
●乾　幸歩（team Bonds）