【パンクラス】ハファエル・シウバがバンタム級暫定王者に輝く、負けた上田将勝は引退
パンクラス
「PANCRASE 296」
2018年5月20日(日)東京・新木場スタジオコースト
▼メインイベント 第10試合 パンクラス・バンタム級暫定王者決定戦 5分5R
○ハファエル・シウバ(ブラジル/ASTRA FIGHT TEAM/同級2位)
判定3-0 ※50-45、49-46、50-45
●上田将勝(パラエストラ東京/同級1位/第5代修斗フェザー級王者)
※シウバがバンタム級暫定王者となる
両者は2016年7月にパンクラスで対戦し、シウバが判定3-0で勝利を収めている。上田にとってこの黒星は、パンクラスで喫した唯一の黒星だ。
第5代修斗フェザー級王者の上田は、これまでに佐藤ルミナ、ホイラー・グレイシー、堀口恭司、ジェンス・パルヴァーといったビッグネームから勝利を収めているベテラン。2005年にプロデビューしてから現在まで32戦25勝5敗2分の戦績を持ち、40歳になった今でも日本バンタム級トップ戦線で活躍している。
しかし、上田は今回の試合を最後に引退する事を表明しており、勝っても負けても選手生活にピリオドを打つ。上田がパンクラスのベルトを巻き、有終の美を飾れるかに注目が集まった。
一方、シウバはアメリカのMMA(総合格闘技)団体『Bellator』で、2013年にバンタム級トーナメントを制した実績を持つ強豪。昨年5月にはパンクラス・バンタム級王者・石渡伸太郎と激闘を繰り広げた。今回はそれ以来の参戦。
1R、シウバが遠い距離からローと右フックで攻めるが上田が打撃戦に付き合わずタックル。これを切ったシウバはバックを取り上田をコントロールするが、上田はアームロックの状態でシウバの左腕をロックし続ける。そこからシウバの手のクラッチを切った上田は、素早くアームバーに移行。ガッチリ極まりかけたが、シウバが必死に暴れてディフェンス。アームバーを解除した上田は、今度は足に狙いを定めアンクルホールド。これも防いだシウバはバックからパウンドを落とす。
2R、スタンドではシウバがローとロングフックで有利な展開。しかし、上田の鋭い左ミドルをボディに喰らったシウバはスタンドを嫌いタックル。シウバはしつこく組み付きポジショニングで優位に立つ。3R、上田が右フックと左ミドルをヒットさせる。またしても打撃戦を嫌ったシウバは寝技の展開に持ち込む。
4R、シウバが打撃を織り交ぜてからタックル。やはり、寝技ではシウバがテクニックとパワーで上田をコントロール。極めにいく訳ではないが、安全なポジションをキープして主導権を握る。
5R、左ミドルを効かした上田はタックルでテイクダウンを奪いにいくが、潰されてバックを取られる。そこからシウバは最後のラッシュとばかりに強烈な鉄槌を落とす。試合終了のブザーが鳴ると、上田はしばらくマットに伏せたまま悔しがった。
判定は3-0でシウバが完勝。見事、パンクラス・バンタム級暫定王者となったシウバは「上田選手ありがとうございました。私は日本が大好きなので、これからもパンクラスで戦っていきたいです」とファンへアピール。
その後、マイクを持った上田は「ハファエル選手は強かったです。悔しいですが出し切りました。この試合を最後に引退します。今まで応援ありがとうございました」と挨拶。そして、着けていたオープンフィンガーグローブを外しマットに置いて試合場から降りていった。
▼セミファイナル 第9試合 ストロー級 5分3R
○藤野恵実(FIGHT FARM)
判定3-0 ※29-28、29-28、30-27
●シャロン・ジェイコブセン(アメリカ/TRIPLE THREAT GYM)
約5年ぶりのパンクラス参戦を果たす女子MMA(総合格闘技)の大ベテラン・藤野は、2004年3月にプロデビューし、いきなり8連勝を飾る。その後はMMAのみならずシュートボクシング、キックボクシング、柔術(アマチュア)にも挑戦するなど幅広く活躍。決して下がらないパワーファイターで、韓国のメジャーMMA団体『ROAD FC』では4勝1無効試合で無敗の戦績。パンクラスには2013年5月以来の参戦となる。
一方、ジェイコブセンは16歳からレスリングを始め、2006年に日本で開催された『第6回女子ワールドカップ』では吉田沙保里と対戦(フォール負け)。2008年には全米女子フリースタイルレスリング王者となっている。大学卒業後は米国陸軍に入隊。2014年1月にMMA(総合格闘技)でプロデビューを果たし、世界最大の女子MMA団体『INVICTA FC』には2015年4月から参戦。戦績は5勝2敗。
藤野はパンクラス復帰初戦で、世界レベルの強敵と対戦する事となった。
1R開始早々、ジェイコブセンが距離を詰めて左ストレートを当てると藤野もすかさずパンチを打ち返す。互いに引かない打ち合いの後、藤野がジェイコブセンの蹴り足を抱え寝かせる。しかし、ジェイコブセンは強烈な蹴り上げを顔面に入れ、藤野の足首を掴んでスイープ。そのまま上のポジションを取ったジェイコブセンはパウンドを落とす。
2R、藤野がテイクダウンに成功するがジェイコブセンは粘りを見せて脱出。スタンドの展開になると、藤野がジェイコブセンの動きを見切り始め、右ストレートを良いタイミングで当てる。打撃でジェイコブセンを後退させる藤野。
3Rも強い右ストレートをカウンターで当てる藤野が主導権を握る。ジェイコブセンは力無いタックルをするが切られ打つ手が無くなった様子。そのまま、藤野のペースで試合終了。判定3-0で、藤野が約5年ぶりのパンクラス復帰を勝利で飾った。
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