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【空手】ロシア副首相と新極真・緑代表が五輪2ルール採用に向け協力

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2015/04/30(木)UP

五輪にフルコンタクトルールの空手の採用に向け手を結んだロシア副首相で極真世界連合の共同議長ユーリ・トルトネフ氏(左)と新極真会 緑健児代表

 4月29日(水・祝)ロシア・モスクワにあるロシア政府首相官邸において、全世界空手道連盟 新極真会代表の緑健児氏とロシア副首相であり、極真世界連合(KWU )の共同議長のユーリ・トルトネフ氏が会談を行い、フルコンタクトルール(直接打撃制)である極真空手の発展やオリンピック活動における将来の展望について意見を交換した。

 両首脳は現在ノンコンタクトルール(寸止め)に参加する意向がなく、オリンピックに空手が採用された場合、現在IOCで検討されているノンコンタクトルールに加え極真空手が採用するフルコンタクトルールの2ルールとして空手道のオリンピック正式競技化を目指す意向であることを相互に確認し、協力していくことで合意した。

現在、空手の五輪種目ルールとして協議されている寸止めルールに加え、フルコンタクトルールで2つのルールでの五輪採用を目標に掲げる

今回の合意はあくまで世界極真連合と新極真会としてであるが緑健児氏が理事長を務める全日本フルコンタクト空手道連盟(JFKO:国内265団体が加盟。その加盟団体の海外支部はWFKOとして統括)にもつながっていくことになり今後の展開が期待される。 

 今回の会談において緑代表は「2ルールのオリンピック競技化への希望を強く確信した。今後も、フルコンタクト空手を志す世界中の皆さんと共に心を一つにしてこの夢の実現に向けて邁進していきたい」とした。

世界極真連合とはスイスに本部があり、複数の極真系国際連盟やロシア国内の極真連盟などが加盟する世界連合体を言う。ユーリ・トルトネフ氏が代表を務めるAKR(オール極真ロシア:ロシア国内の極真松井派、新極真、IKF、極真館などが加盟)をはじめ、世界各国に加盟道場を持つIFK(イギリス本部、スティーブ・アニール代表)、KWF(オランダ本部 ルック・ホランダー代表)、極真館(日本本部 盧山初雄館長)なとの極真系国際連盟が加盟しており合計加盟国は80カ国。それぞれの団体の代表が共同議長を務めている。
 その中でも、事実上のリーダーであるユーリ・トルトネフ氏と新極真会(加盟国89カ国)の緑健児氏が手を組み空手の2ルールによる五輪競技採用活動をしていくこととなった。

昨年5月にJFKOが主催した「第1回フルコンタクト空手道選手権大会」にユーリ・トルトネフ氏が来日し緑代表と初会談。日本の五輪活動の動向に関心を示していた。

現在、国際オリンピック委員会(IOC)では1競技1団体のルールに則り、世界空手連盟(WKF)が世界の空手を統一している組織として認められIOCに加盟している。そのWKFがルールはノンコンタクト(寸止め)のみしか認めておらず、日本では全日本空手道連盟(全空連:JKF)のみが加盟。フルコンタクト団体はWKFに加盟していない。オリンピックに空手競技採用となれば今のままではノンコンタクトルールのみの採用となる。

新極真会と世界極真連合は数年前から別々に世界空手連盟側と国際オリンピック委員会、日本オリンピック委員会側に理解を求めてきたが、この世界的な強力タッグによってフルコンタクトルール側の採用の訴えが更に強まりそうだ。

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