【全空連】女子・染谷が終了間際の逆転勝ちの連続で初優勝。男子は香川が初優勝
■男子組手個人戦は”重戦車”香川が全日本初優勝
全日本空手道連盟主催
「内閣総理大臣杯 第41回全日本空手道選手権大会」
2013年12月8日(日)日本武道館
▼男子組手個人戦 決勝
○香川 幸允(かがわ・ひでよし/東京都)
ポイント0-0 判定 5-0
●荒賀 龍太郎(あらが・りゅうたろう/京都府)
香川は身長192センチの長身を生かしリーチのある突き、そして掴んでは投げる圧倒的なパワーで勝ち上がってきた。準決勝では身長170センチの荒賀の弟・慎太郎を4-0で下した。
決勝の相手は荒賀兄の龍太郎。この大会3度目の優勝を狙う。身長184cmで、リーチと抜群のスピードで高ポイントを重ねて勝ち上がり、3回戦では試合終了の3分直前で8-0の大差でコールド勝ちを収めている。
準決勝では昨年この大会3位で今年の国体で中量級を制している渡邊大輔(東京都)に3-0で勝利し決勝に臨んだ。
互いにライバル同士、今年の国体の重量級決勝と同じカードだが、そこでは3-2と競り合って香川が勝利している。
その香川に対し荒賀の3度目の優勝なるかに注目が集まった。
荒賀がスピードある上段突きで積極的に飛び込むと、香川が微妙にかわして掴んで投げ下段突きを極める。綺麗に決まったかと思えた下段突きだったが、審判は認めず。2回、3回とこのような展開に。
荒賀のスピードある上段突きもポイントには至らず3分が終了。ポイントは0-0のため判定に。5人の審判の旗は5-0で香川が初優勝を飾った。
優勝した香川は「投げからの下段突きがなかなかとってもらえなかった。これまでの僕なら試合をなげてたかもしれないが今日は勝ちたかったから。(全日本)優勝は空手を続けてきた夢だった」と喜びを涙ながらに語った。
香川の父は第28回全国空手道選手権大会組手の部・形の部ダブル優勝し、現在帝京大学空手部監督の香川政夫氏。
▼個人形競技
リズム、タイミング、バランス、スピード、極めなどが判定基準となる形競技。女子では今大会4連覇を果たし昨年のパリの世界大会で金メダルを獲得した宇佐美里香が今年引退を表明し優勝旗を返還した。果たして新全日本女子形王者は誰になるのか!?
決勝は昨年準優勝で関西大学2年の清水希容(しみず・きよう/学連)と一昨年準優勝の梶川凜美(かじかわ・りみ/全空連推薦)がチャタンヤラクーサンクーの形で対戦し、4-1で清水が初優勝した。「今日のために1年間練習してきました。今日は勝ち負けよりも良い形を打ちたかった。結果優勝できて嬉しいです。これから世界に向け1戦1戦頑張りたいです」と語った。宇佐美は清水の形を見て絶賛していたという。
また、男子決勝では昨年優勝の喜友名 諒(きゆな・りょう/沖縄 前年度優勝)が2連覇をかけ新馬場一世(東海地区)とスーパーリンペイの形で対戦。キレと力強さが光り喜友名が2連覇を達成した。優勝した喜友名は涙で声がなかなか出なかったが「今年は(結果に)苦しんだ一年だったが今年最後の大会をいい形で締めることができて良かった。来年世界を取ります!」と力強く誓った。
▼団体組手
男子決勝は東京都vs京都府で争われた。5vs5マッチだが京都の先鋒・酒井健太、次鋒・谷竜一、中堅・荒賀龍太郎と立て続けに勝利し京都府が優勝、女子は東京都vs兵庫県の3vs3で争われ東京の先鋒・宮原美穂、中堅・小林実希が連続勝利し東京都が優勝した。
大会結果一覧
男子組手個人戦
優勝 香川 幸允(東京都)
準優勝 荒賀 龍太郎(京都府)
第3位 荒賀 慎太郎(学生連盟)
渡邊 大輔(東京都)
第5位 広川 匡大(愛知県)
船橋 武士(奈良県)
近藤 大地(実業団)
国吉 真太郎(沖縄県)
女子組手個人戦
優 勝 染谷 香予(学生連盟)
準優勝 東 世菜(長崎県)
第3位 植草 歩(学生連盟)
小林 実希(前年度優勝)
第5位 本間 絵美子(岐阜県)
森口 彩美(兵庫県)
染谷 真有美(茨城県)
五明 真実子(神奈川県)
男子形個人戦
優勝 喜友名 諒(前年度優勝)
準優勝 新馬場 一世(東海地区)
第3位 杉野 拓海(北信越地区)
大木 格(関東地区)
第5位 在本 幸司(学生連盟)
堀庭 滉平(近畿地区)
相馬 昂翔(東北地区)
堀庭 裕平(全空連推薦)
女子形個人戦
優 勝 清水 希容(学生連盟)
準優勝 梶川 凜美(全空連推薦)
第3位 時岡 由佳(実業団)
大野 ひかる(九州地区)
第5位 古川 かれん(高体連)
柏岡 鈴香(近畿地区)
岩本 衣美里(北海道地区)
森岡 実久(四国地区)
男子組手団体戦
優 勝 京都府
準優勝 東京都
第3位 大阪府
長崎県
女子組手団体戦
優 勝 東京都
準優勝 兵庫県
第3位 京都府
長崎県
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