【パンクラス】石渡が最強挑戦者との激闘制し5度目の防衛に成功
▼第6試合 フェザー級 5分3R
〇田中半蔵(シューティングジム横浜/パンクラス・フェザー級9位)
KO 1R 14秒 ※左フック
●日沖 発(ALIVE/パンクラス・フェザー級1位)
日沖は今回がプロ41戦目のベテランで、これまで戦極(SRC)フェザー級王座、修斗世界ライト級王座、TKO世界フェザー級王座を獲得した日本が誇るトップファイター。UFCからの帰還後はパンクラスで2連勝を飾っている。
対する田中は前日の公開計量で「ランキング1位の日沖選手を倒して1位をいただきます」と“大物食い”を宣言していたが、試合は、まさにその通りの結果になった。しかも衝撃の1R、一撃失神KOで。
試合が始まると、180cmと長身の日沖は170cmの田中に対し、リーチ差を生かして積極的に前に出て攻めて行く。左脚を前にしたオーソドックスの構えから、右の前蹴りをボディに入れ、すぐさま左ストレートを放つ。そしてサウスポーにスイッチすると、左ストレートを打ちおろしていく。
ケージ際に田中を追い詰め、さらに左パンチを出した日沖に、田中は左のカウンターパンチ。これが日沖のアゴを捉え、日沖は糸が切れたマリオネットのようにマットに崩れ落ちた。この一撃で日沖は失神したため、レフェリーがすぐさま割って入り、試合終了。わずか14秒でのKO劇だった。
田中はケージに駆け上って、勝利の雄たけびを上げた。まさかの日沖の秒殺KO負けに、会場は騒然となった。日沖はその後もしばらく失神したままで、担架でケージから運び出された。
これで戦績を12勝(7KO)4敗とした田中は、マイクを渡されると「シューティングジム横浜、ランキング9位の田中半蔵です。ちょっと自分でもビックリしてます」と驚きを隠さない。「え~、ランキング1位、いただいていいんでしょうか?」と朴訥(ぼくとつ)な雰囲気を漂わせながら言うと、会場からは拍手とともに「いいぞ!」という声が起こる。
「真ん中にいるランカーには申し訳ないんですけど、飛び級でタイトルマッチ、行かしてもらいたいです。酒井さん、よろしくお願いします」と酒井パンクラス代表にタイトル戦を直訴し、頭を下げた。
日沖は前日の計量で「思い切りやります。自分を出せれば結果的に勝てる。自分のペースで戦います」と、語っていた。その言葉通り、最初から思い切り攻めて行ったが、今回はそれが裏目に出てしまったようだ。
▼第5試合 ストロー級 5分3R
―三浦彩佳(TRIBE TOKYO M.M.A)
無効試合 1R 3分25秒
―タイアニー・ソウザ(ブラジル/CM SYSTEM)
※三浦が計量失格のため。
前日に行われた公開計量では、三浦も相手のソウザも、ともにセクシーなビキニ姿で計量に臨み、三浦の黒ビキニに対してソウザはなんとTバック姿で自慢の美尻を披露。報道陣や詰めかけたファンの視線を釘づけにした。
この前哨戦は大いに盛り上がったが、肝心の計量で三浦はストロー級リミット52.65kg以下のところ、53.05kgで約400グラムオーバーのため再計量に。そして4時間後の最終計量でも150グラムオーバーだったため、規定時間内に契約体重をクリアー出来ず計量失格。
パンクラス・オフィシャルルール第2条「計量(5)」に沿い、この試合は対戦相手のソウザが勝利した場合のみ公式記録とし、それ以外はノーコンテストとなることになった。
試合では、ムエタイで13勝(13KO)1敗の戦績を誇るソウザが打撃で攻めるが、三浦もパンチや蹴りを繰り出しながら、組みつくチャンスをうかがう。柔道ベースの三浦は、組んで投げに持ち込みたいところ。
そして1R中盤、組みつきに成功した三浦はソウザを投げ、寝技に持ち込む。得意の袈裟(けさ)固めで絞め上げると、ソウザはたまらずタップ(ギブアップの意思表示で相手の身体などを2度以上叩く)。三浦が見事な一本勝ちで勝利したが、前述通り、計量オーバーのため、試合は無効試合に。
三浦は涙をこぼしながら、ソウザに何度も頭を下げて詫び、観客にも頭を下げると、一言も語らずケージを後にした。せっかく得意技を発揮しての“勝利”のはずだったが無効試合になってしまい、なんとももったいない結果となった。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします
TwitterでeFight(イーファイト)格闘技情報をフォローしよう!
Follow @efight_twitインスタグラムでeFight(イーファイト)格闘技情報をフォローしよう!
関連記事
【関連リンク】