【ホーストカップ】大石駿介がISKA世界王座を奪取、アーネスト・ホーストも絶賛
アーネストホーストジムJAPAN
「HOOST CUP~KINGS NAGOYA 3~」
2017年9月30日(土)愛知・名古屋国際会議場
▼ダブルメインイベント 第11試合 ISKAムエタイルール世界スーパーライト級タイトルマッチ 3分5R
〇大石駿介(OISHIGYM/元WMC日本・MA日本・J-NETWORKスーパーライト級王者/挑戦者)
判定3-0 ※49-46、49-46、50-45
●ステファン・キャンデル(ベルギー/SIAM GYM/ISKAムエタイルール世界スーパーライト級王者)
リングサイドで熱戦を見ていたエグゼクティブプロデューサーのアーネスト・ホースト氏が「文句なしにベストバウト」と絶賛したのは、王者ステファン・キャンデルに大石駿介が挑戦したISKA世界スーパーライト級タイトルマッチだった。
キャンデルは飛行機の整備士を生業としながら1日最低2時間のジムワークを欠かさない勤勉な26歳。来春にはヨーロッパでセーンチャイ・PK センチャイムエタイジムとのビッグマッチも計画されているというほど、ヨーロッパでは期待されている逸材だ。
王座防衛を果たすためにキャンデルは闘志満々。前蹴りで大石を突き放すや、ワンツーや飛びヒザ蹴りを打ち込む。しかし、新しいタイ人トレーナーに毎日泣かされるほどの厳しいトレーニングに励んだ末に、この日を迎えた大石は落ち着いている。表情ひとつ変えず、ときおり得意の左ミドルキックを放ちながら反撃のチャンスをうかがう。2分30秒過ぎには組んでからのヒザ蹴りで試合の主導権を奪い、残り10秒を切ったところで左ハイを決め、キャンデルを初めてグラつかせた。
2R以降も激しいシーソーゲームが続く。大石のお株を奪うようにキャンデルが左ボディのダブルを決めれば、大石は軸足払いで王者を大きく宙に舞わせる。1R同様、このラウンドもキャンデルは手数が多かったが、大石はよく見ている。左ボディフックを決めると、キャンデルは一瞬動きを止め後退してしまう。
勝負は時間の問題と思われたが、キャンデルはガッツのある男でインターバルごとに息を吹き返し、それまで何事もなかったかのように大石に飛びヒザ蹴りやハイキックで襲いかかる。あきらめない気持ちを全面に出す王者の姿勢に、名古屋のファンも惜しみない声援を送るようになった。
それでも、大石は戦前「とことん勝ちにこだわりたい」と公言していたことを実行するかのように、左のカウンターのヒザ蹴り。そしてローの連打を決め、キャンデルを再三グラつかせる。
続く4Rもローでキャンデルの足を揃わせるなど、大石の猛攻は続く。5Rになると、キャンデルは蓄積したダメージをものともせず倒しにきたが、時すでに遅し。ジャッジは49-46が2名、50-45でいずれも大石の勝利を支持した。判定が告げられた瞬間、300名以上集まったという大石の応援団は大騒ぎだ。
過去にWMC日本、MA日本、J-NETWORKなど3本のベルトを巻いた大石だが、世界王座の戴冠は初めて。勝利者インタビューでは「(試合が近づくにつれ)緊張して夜も眠れなかった。試合直前にも吐きそうになるほど緊張したけれど、やってきた練習を思い出してリングに上がりました」と打ち明けた。
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