【K-1】KANA、女子ボクシング五階級制覇王者・藤岡奈穂子直伝“鉄の拳”でKO宣言
3月21日(水・祝)さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナで開催の『K-1 WORLD GP 2018 JAPAN ~K’FESTA.1~』に出場する、Krush女子-50kg王者KANA(25=K-1ジム・シルバーウルフ)が8日(木)都内で公開練習を行った。
スーパーファイト(ワンマッチ)でポリナ・ペトゥホーヴァ(18=ロシア)と対戦するKANAは、女子ボクシング五階級制覇王者・藤岡奈穂子(42=竹原慎二&畑山隆則ボクサ・フィットネス・ジム)とのスパーリングを公開。
KANAは昨年1月にメロニー・ヘウヘスにキャリア初の黒星を喫して王座を奪われたが、その後2連勝を経て12月9日の『Krush.83』で再戦。見事リベンジに成功して王座を奪還した。このリベンジ成功の裏には、1年半前から続けていた藤岡とのスパーリングがあったのだという。
藤岡を相手にパンチのみのスパーリングを行ったKANAは、得意のフックのほか、鋭いジャブやストレートも見せ、防御面でもダッキングやウィービングなどボクサーばりのボディワークを披露した。
KANAが藤岡と練習するようになったのは、WBC世界フライ級王者・比嘉大吾のコーチも務める野木丈司トレーナー(白井・具志堅スポーツジム)の紹介だったと明かした。KANAは野木トレーナーが主宰する坂道ダッシュ等のトレーニングに比嘉らとともに参加しているのだが、野木氏から「藤岡ほど強い女子ボクサーはいない」と紹介されたという。
「私はもともとパンチが凄い苦手で、パンチの防御も苦手だったので、藤岡さんとスパーリングさせてもらおうと思ったんです」とKANAは1年半前を振り返る。「初めてスパーリングする前は凄くビビッていたんですけど、拳を交えたら実際凄くて、メチャメチャにやられました。圧倒されましたね」
藤岡は「K-1と違ってボクシングルールだったので、私が有利にやらせてもらいましたけど、KANAちゃんは全体的にバランスがいい選手。パンチ力もある」と称賛。「今の女子ボクシングでも十分通用するパンチを持っている。ボクシングに転向してくれないかな、と思います」と、KANAのボクシング技術に太鼓判を押した。
「藤岡さんとのスパーは試合と同じくらい緊張するし、スパー前日には、試合の前日に食べるものと同じものを食べたりして、気持ちを作って行かないと、出来ないほどなんです」とKANAは藤岡とのスパーの厳しさを語る。「でも、試合をするのと同じくらい得るものがあるんです。毎回家に帰ってからスパー動画をチェックして『技をできるだけ多く盗みたい』と思って研究しています」
KANAのそうした“研究”の成果を藤岡も「凄く感じますね」と即答。「毎回スパーするたびに課題があるんですけど、次回までにキッチリそれを身につけてくるので。KANAちゃんは元々器用だと思うけど、努力も凄くしていますよ。凄くレベルの高い選手なので、私にとっても貴重なスパーリング・パートナーです」と話す。
「ボクシングとキックボクシングの違いはあるけど」とKANAは言う。「2人とも世界最強を目指してるし、藤岡さんは五階級を制覇しているので、キックでは複数階級制覇はなかなか難しいですが、私もどの階級でも世界と戦えるような選手になっていきたいです」との目標を掲げた。
一方、藤岡は「私がKANAちゃんの年の頃に、こんなに一生懸命やってたかな、って思います。KANAちゃんはどんどん強くなっていく。ジョシカク界の希望です。今回、初めてK-1でも女子の試合が組まれたわけだし。期待、大ですね。私もそのために身を削って相手をしてるので、ぜひ頑張ってほしい」とエールを送った。
KANAも「誰もやったことのないことを成し遂げてるのが藤岡さん。自分も今回、K-1初の女子の試合が組まれたから、新しいことをやっていきたい。今大会はトーナメントもあるし、それ以外のカードも全部タイトルマッチだから、見てる人に強い印象を残すためにも、倒して勝たなきゃいけない。藤岡さんとのスパーで磨いた“鉄の拳”でKOしたいです」と、藤岡ゆずりのパンチでのKO勝利を目指すと誓った。
(写真・文:稲垣 收)
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