【一騎討】須藤元気主宰の柔術大会、杉江が全試合一本勝ちの完全制覇

2015/05/17（日）UP
（最終更新：2015/06/14 01:49）

一騎討運営委員会
「第弐回 一騎討アマチュア柔術大会」
2015年5月17日（日）東京・善立寺

　K-1やUFCで活躍した須藤元気が主宰する、アマチュア柔術大会『一騎討』（いっきうち）の第2回大会が、昨年8月の第1回大会と同じ東京・足立区の善立寺で開催された。

　この大会は体重無差別の8人制トーナメントで行われ、通常の柔術大会とは違いポイント制はなし。勝敗は絞め・関節技による一本か、審判3人による判定で決せられる。

　前大会に続き、柔術以外にもサンボ、プロ総合格闘技の選手が参加し、一本を狙い合うアグレッシブな試合が展開された。優勝は、日本を代表する柔術家として知られる杉江大輔。なんと全試合一本勝ちという完全制覇を成し遂げた。

　1回戦は、元リングスでPRIDEでも活躍した元プロ格闘家の“怪物くん”こと横井宏考と対戦し、体格差がありながらも送り襟絞めで一本勝ち。

　準決勝では圧倒的な“極め”を持ち、試合のほとんどを一本勝ちで制している柔術家・岡本裕士を、わずか1分3秒で三角十字固めに仕留めた。

　決勝戦の相手は、黒帯1年目で柔術全日本選手権を制した柔術界の新星チャールズ・ガスパー。1回戦でサンボ全日本王者・菊地嘉幸に裸絞めで一本勝ち、準決勝では第2代パンクラス・ウェルター級王者・石毛大蔵を判定で破って決勝進出を果たした。

　試合はガスパーが寝技に引き込み、杉江が上から抑え込む展開から始まり接戦が予想されたが、杉江が上から襟絞めを極めて2分55秒で一本勝ち。勝利の瞬間、杉江は両手で顔を覆った。「一生懸命に準備をしてきたので、いろいろな想いが沸いてきた」のだという。

　今年1月、最愛の娘・優希さんを心臓病により亡くした杉江は、「僕が元気に試合をする姿が、僕の娘のためになると思ってやってきました」と出場した理由を語り、「次の試合のことは考えていません。これが区切りかなと思いやってきました」と、選手生活に一旦ピリオドを打つ意向であることを明かした。

　今後は、岐阜県岐阜市にオープンする柔術道場『CARPEDIEM HOPE』で指導にあたり、柔術を広めて行きたいという。CARPEDIEMは“今を生きろ”との意味で、HOPEは亡くなった優希さんの名前から一文字をとり“希望”とした。

「僕も希望を胸に、今を生きようと思います」と杉江。場内からは温かい拍手が沸き起こった。

●主宰者・須藤元気の総括
「凄く楽しかったです。全く柔術を知らない人たちに向けて、柔術を広めるために分かりやすいルールを考えたんですが、そういう人たちも楽しめたと思います。今年中か来年かは分かりませんが、第3回大会もやりたいと思います」

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＜入賞者＞
優　勝　杉江大輔
準優勝　チャールズ・ガスパー
３　位　岡本裕士、石毛大蔵
敢闘賞　石毛大蔵
大会MVP　杉江大輔

＜全試合結果＞

▼第9試合　一騎討勝抜戦優勝決定戦　一騎討柔術ルール　無差別級戦　8分
○杉江大輔
一本　2分55秒　※襟絞め
●チャールズ・ガスパー
※杉江がトーナメント優勝。

▼第8試合　特別試合　一騎討柔術ルール　無差別級戦　8分
○細川　顕
判定3-0
●渡部拳士郎

▼第7試合　一騎討勝抜戦準決勝第二試合　一騎討柔術ルール　無差別級戦　8分
○杉江大輔
一本　1分03秒　※三角十字固め
●岡本裕士
※杉江が準決勝へ進出。

▼第6試合　一騎討勝抜戦準決勝第一試合　一騎討柔術ルール　無差別級戦　8分
○チャールズ・ガスパー
判定3-0
●石毛大蔵
※ガスパーが決勝戦へ進出。

▼第5試合　一騎討勝抜戦一回戦第四試合　一騎討柔術ルール　無差別級戦　8分
○杉江大輔
一本　5分39秒　※送り襟絞め
●横井宏考
※杉江が準決勝へ進出。

▼第4試合　一騎討勝抜戦一回戦第三試合　一騎討柔術ルール　無差別級戦　8分
○岡本裕士
判定3-0
●峯　望実
※岡本が準決勝へ進出。

▼第3試合　一騎討勝抜戦一回戦第二試合　一騎討柔術ルール　無差別級戦　8分
○チャールズ・ガスパー
一本　7分59秒　※襟絞め
●菊地嘉幸
※ガスパーが準決勝へ進出。

▼第2試合　一騎討勝抜戦一回戦第一試合　一騎討柔術ルール　無差別級戦　8分
○石毛大蔵
判定3-0
●チョイ・ワンチョイ
※石毛が準決勝へ進出。

▼第1試合　特別試合兼補欠戦　一騎討柔術ルール　無差別級戦　8分
○宮地一裕
判定3-0
●坂本　純

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