9月28日(土・現地時間)アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスで開催された『GLORY 10 LOS ANGELES』にて、日菜太はGLORY世界ライト級9位ヨハン・フォービュー(フランス)と対戦。1Rから得意の左ミドル&ローキックで圧倒し、3R48秒、TKO勝ちを飾った。約3年ぶりに欧米人選手からの勝利をもぎ取った、日菜太の勝利の理由とは?(取材日:10月11日)photo by GLORY
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■第1章 GLORYにはUFCに近いものを感じる
ーーGLORYアメリカ大会での勝利は、44戦を経験している日菜太選手にとっても格別だったようですね。
「自分にとって負けたら終わりだというくらいの大事な試合でした。もしここで負けたら、海外での大きな大会に出場するチャンスが遠のくと思っていましたね。実際に2012年1月にアンディ・リスティにオランダで負けて、2年近く海外が遠のいていたわけですから」
ーー試合前は今までにないくらい緊張していたとか。
「はい。2010年7月にRISEでアルトゥール・キシェンコとやった時以来の緊張でした。試合が終わった後、僕がウワーッ!って叫ぶくらい喜んだのなんて、キシェンコ戦くらいしか記憶にありません」
ーー海外でやっていきたい気持ちが強いんですか?
「以前はそこまで強かったわけではなかったんですが、いま世界で一番大きな舞台はアメリカのGLORYだと思うので。今の日本には大きなイベントがないので、海外でやった方が認められるんじゃないかなって思っています」
ーー日菜太選手と言えば会場の一角を埋め尽くす大応援団が名物ですが、海外の試合ではいないわけじゃないですか。やりにくさはないですか?
「あまり感じなかったです。試合が始まったら僕にも声援がありましたし、試合に集中できていましたし。アメリカは、試合内容次第でホームに変えられるという感じがしました。そういう意味でアメリカはいい土地だなって思います」
ーー日菜太選手の左ミドルキック、左ハイキックに反応があったんですか?
「そうです。本当に僕が蹴るたびに凄い歓声があがるんですよ。いいものには素直に“いい”と言ってくれる国民性だと思います」
ーー試合後には人気者になったとか?
「歩くたびに握手や記念撮影を求められました。日本でK-1に出ている時よりも多かったですよ」
ーー記者会見では「K-1MAXよりも高い頂(いただき)。レベルが違う」との発言もありました。
「誤解して欲しくないのは、今のK-1ではなく過去に僕が出ていた頃のK-1のことですね。今のK-1もいいんですが、僕はGLORYの方が戦いたい選手が多いですし、GLORYで上を目指して行きたいと思っています。
GLORYを見て、こんなに新しくて強い選手がたくさんいるんだって思いました。この中でランキングに入ることは至難の業だなって。昔のK-1MAXって、ひとつの国から1~2人くらいしか世界トーナメントに出てきませんでしたし、メンバーが固定されていて新しい選手があまり出てこなかったじゃないですか。でもGLORYは1年経ったら、誰がこんな強いのを見つけてきたんだって新しい選手がゴロゴロいるんです」
ーー凌ぎ合いが凄い?
「そうです。UFCもそうじゃないですか。連敗するとすぐにリリース(契約解除)されてしまう。それに近いものを感じますね。代謝が激しい。常に進化し続けないと呼ばれなくなってしまいます。いつの間にか消えてしまう選手もいますよね」
ーー欧米人の選手に勝ったのは、2010年のキシェンコ戦以来ですね。もちろん世界的強豪ばかりだったのはありますが、勝つために何を変えましたか?
「去年は勝てる試合を逃してきたというのが多かったと思います。ヘンリー・オプスタル戦はもう8割方勝っていたのに倒しに行き過ぎてしまってやられてしまったり、ウォーレン・スティーブルマンズ戦も普通に完封できる試合だったのに一発もらって倒れてしまったりとか。
質問の答えを言うなら、何も変えていません。ただ、ジムを移籍して練習環境が変わったので、ズレを修正するのに時間がかかったとは思います。その修正している過程で強い選手と対戦して負けてしまったという感じなので。
この1年間は環境の変化についていけてなかったですね。それを徐々に身体に慣らしていきました。ジムを変わるというのは大変なことだと思います。移籍した選手ってなかなか上手くいかないじゃないですか」
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