【月間ベストファイター・12月】マネル・ケイプ、朝倉海を倒した強気な作戦語る。新ターゲットは「朝倉の兄貴」
毎月イーファイトのサイト名にちなんでより“良い試合”をした選手に贈られる、格闘技月間ベストファイター賞。2019年12月度では、12月31日(火)のさいたまスーパーアリーナで、朝倉海(トライフォース赤坂/元THE OUTSIDER 55-60kg級王者)とのRIZINバンタム級タイトルマッチに挑み、第2ラウンド38秒TKO勝ちで新王者に輝いたマネル・ケイプ(アンゴラ/AKAタイランド)に決定した。(2020年1月24日UP)
PROFILE マネル・ケイプ(Manel Kape) 2012年5月にポルトガルでプロデビュー。野生の獣のような身体能力を武器にヨーロッパMMA界で快進撃を続け、17年10月にRIZINへ初参戦すると、山本アーセンを相手にハイキックで1R71秒TKO勝利を収めた。 |
選考理由
1、堀口が返上した王座決定戦で朝倉海にTKO勝利でリベンジし新王者に
2、予想では接戦か波に乗る朝倉有利も言われたが、ケイプが試合のペースを握った
3、ケイプが2RでKO宣言したとおり、見事に実現させた。
選考委員
格闘技雑誌Fight&Lifeとイーファイトの全スタッフ
受賞されたケイプ選手には、ゴールドジムより以下の賞品(アルティメットフレキシジョイントUC-Ⅱ 1個、マルチビタミン&ミネラル 1個、アミノ12パウダー 1個)と、イーファイトより記念の盾が贈られます。
贈呈:ゴールドジムベストファイター記念インタビュー
第2ラウンド、会心の右ストレートでダウンした朝倉に、容赦ないパウンドの連打でフィニッシュに持ち込んだケイプの完勝だった。
昨年5月、朝倉に1-2で敗れた判定に「納得していない」としきりに言っていた、あの初対決と比較して、今回の朝倉の戦力はどうだったかと尋ねると、ケイプはおなじみの“ビッグマウス”にスイッチが入った。
「朝倉も強くなっていたかも知れないが、俺はそれ以上にレベルアップできていたから。試合中の想定外は何もなかったよ」
一般的に、同じ選手との再戦では、互いに相手を知っているので、より頭を使ったほうが勝つと言われているが、今回のケイプにも、朝倉を精神的に追い詰める一つの作戦があった。
「朝倉が自信を持っている右のパンチは堀口恭司や佐々木憂流迦なら倒せたが、俺は彼らよりも打たれ強い。その頑丈さを活かして、あの試合では、第1ラウンドの間に“お前の右では俺は倒せないし、そもそもビビっていない”というメッセージを伝えることが大切だった。この作戦に十分な手ごたえがあったから、1ラウンドで終わらせることだってできたよ。ただ、第2ラウンドで終わらせる予告をしていたから、あえてセーブしてやったのさ」
とにかく自信たっぷりに語りまくるケイプだが、対戦経験のあるファイターたちへの友情や敬意が欠けているかと言うと、あながちそうとも思えない。今回も勝利後は、2017年12月に戦った堀口の元へ向かった。
「今回の試合チャンスは堀口のケガで回ってきた。ケガを喜んでいるわけではないけれど、彼にも感謝するべきだと思ったから」
試合からおよそ1か月が経った今、ケイプはすでに次の試合へのエネルギーがあふれ出ている。
「この王座を守りたいし、朝倉の兄貴が相手に困っているようなら、階級を上げて彼と戦ったっていいんだぜ。日本でチヤホヤされた朝倉兄弟の両方に勝って、みなさんにショックを与えます。とにかく俺には誰もかなわない。それを証明する2020年にしてやる!」
王座を防衛する場合は、対戦相手は扇久保博正が最優先となる。それについても「RIZINの試合で、今まで一番楽な試合は今回だったが、扇久保の試合はそれに続く簡単な試合になるだろう。彼はベルトをかけて戦うレベルに達していない」と言いたい放題。だが、そこには格闘技へのストイックな取り組みが裏打ちにあって、それをケイプはビッグマウスの合間にも伺わせてくる。
「俺は相手が誰だろうと練習から絶対に手を抜かない。扇久保が俺以上の練習をしているとは思えないからね。今から1日25時間練習して、俺に挑戦する資格を得ることだ!」
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