【3月・ベストファイター】強豪ジョムトーンをKOし初防衛に成功したK-1和島大海インタビュー
毎月イーファイトのサイト名にちなんでより良い試合をした選手に贈られる、格闘技月間ベストファイター賞。2023年3月のベストファイターは、2023年3月12日(日)東京・国立代々木競技場 第一体育館で開催された『K-1 WORLD GP 2023 ~K’FESTA.6~』のK-1 WORLD GPスーパー・ウェルター級タイトルマッチでジョムトーン・ストライカージム(ストライカージム)をTKOで下して、初防衛に成功した和島大海(月心会チーム侍)に決定した。(2023年5月3日UP)
PROFILE 和島 大海 Hiromi Wajima 1995年2月23日生まれ(28歳)大阪府四条畷市出身 小学2年生で月心会に入門。第1回K-1アマチュア全日本大会で優勝するなど、頭角を現す。2016年7月にKrush初参戦。18年9月にジョーダン・ピケオーの持つKrushスーパー・ウェルター級王座に挑戦も失敗。その後、20年9月にラーシーシン・ウィラサクレックをKOで倒し、快進撃が始まる。 21年12月、過去2連敗していた木村“フィリップ”ミノルをKOし、第4代K-1 WORLD GPスーパー・ウェルター級王者に。22年6月のTHE MATCHでRISEからの刺客“ブラックパンサー”ベイノアを破り、9月にメレティス・カコウバヴァスをKO、そして今年3月に“日本人キラー”ジョムトーン・ストライカージムをTKOで下して初防衛に成功するとともに、7連勝6KOの記録を更新した。 |
選考理由
1、7連勝6KOでK-1 WORLD GPスーパー・ウェルター級王座初防衛
2、“日本人キラー”ジョムトーン・ストライカージムからTKO勝利
選考委員
格闘技雑誌Fight&Lifeとイーファイトの全スタッフ
受賞された和島選手には、ゴールドジムより以下の賞品(アルティメットフレキシジョイントUC–Ⅱ 1個、マルチビタミン&ミネラル 1個、アミノ12パウダー 1個)と、イーファイトより記念の盾が贈られます。
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贈呈:ゴールドジム
ベストファイター記念インタビュー
■KOされる恐怖を克服するために努力する
和島は、ジョムトーン戦のオファーが届いた時、ネガティブな感情しかなかったという。
「日本の選手2人が目の前でKOされていますし、サウスポーでパンチが得意。今までやったことがない選手やったんで、どうしようという感じでした」
ジョムトーンはラジャダムナンスタジアム4階級制覇やWBCムエタイ世界3階級制覇など、ムエタイの歴史に名を残すレジェンドで、昨年9月K-1初参戦を果たしアビラル・ヒマラヤン・チーター、森田奈男樹をことごとくKOしていた。
自分もKOされてしまう……、和島がそう考えても仕方がない相手だった。
ところが、和島を指導している元SB(シュートボクシング)日本スーパーミドル級王者の吉鷹弘コーチは違った。和島の話では、「『すぐにでもやれ、勝てるぞ』と吉鷹さんに言われました。思わず『そうなんですか?』と返してしまいました」という。和島の能力を知り尽くしている吉鷹コーチは、和島ならば絶対に勝てると信じていたようだ。
和島は不器用で最初はミドルキックしかできなかったようだが、少しずつ努力して技を増やしていったと明かす。「試合ごとにできる技が増える感じでした。例えば、アッパーを練習していたら、次の試合で倒せたこともあります」と和島は振り返る。テレビゲームのRPGではないが、経験値を積むことで着実に成長することができるファイターなのだろう。
「とりあえず練習した技を試合で出してみる。通用しなければ、他の技で勝負するという感じです」と和島は成長する秘訣を語った。もちろん、最大限の努力をした上でのチャレンジであることは間違いない。
■1Rにジョムトーンの左フックを受けた時に考えたこと
ジョムトーン対策は、“パンチのディフェンス”と“蹴り合いに負けない”こと。この2点に集中していたという。「蹴られるとパンチをもらってしまうので、蹴り負けないようにしていました」と和島は、ジョムトーンに蹴られたら蹴り返すように心掛けていた。その蹴り返しは、ローキックが一番手応えがあったことで優先的に選択していたようだ。
1Rの序盤から和島は、左ロ―キックを何発も入れていった。
だが、1R終盤にジョムトーンの左フックを受けてしまう。和島はバランスを崩し、ロープにもたれるように耐えてダウンを防いだ。この時の状況を和島は、「蹴りにいったタイミングだったので、バランスを崩してしまいました。出会い頭のような感じで、とくにダメージはなかったんですが、あのタイミングで来ることが分かったので警戒心を強めました」と気を引き締めることとなった。
和島がクリーンヒットをもらわなかったのは、つねにステップを踏んでいたからだ。身長180cmのサウスポーが動き続け、なおかつローキックやミドルキックを的確に当てる。相手からしたら、こんなにやっかいな選手はいない。だが、ステップを使い続けるのはスタミナが必要になるが「打ち合うよりも楽ですね。70kgの階級はパワーが凄いので、打ち合っていたらどうしても身体に力が入る。打てるタイミングでパンチを出していった方が、自分は楽です」と語った。
▶次ページ「ローキックでジョムトーンを倒し、世界のスタートラインに」、「“ネガティブキャラクター”和島の強さの正体」
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