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日本キック界の危機!ムエタイ怪物ゲーオに勝つのは空手か?

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2013/09/21(土)UP

▲日本人トップ選手を総なめにしているゲーオ(左)

 日本最後の砦、ムエタイの凶弾に散る! 9月15日(日)東京・ディファ有明で開催されたムエタイ大会『M-FIGHT SUK WEERASAKRECK III』にて、8年間もvs日本人無敗を誇るムエタイの超強豪ゲーオ・フェアテックス(タイ)と日本スーパーフェザー級最強の梅野源治(PHOENIX)が激突。

 タイと日本の実力者同士の対戦とあって、前売りチケットはソールドアウト。試合は期待以上の緊張感あふれる激しい攻防となり、2R1分14秒、3度のダウンを奪ったゲーオのTKO勝ちとなった。

 ムエタイの本場タイにはルンピニースタジアムとラジャダムナンスタジアムという2大殿堂があり、ラジャダムナンのタイトルマッチでは日本人も王者になったことがあるが、ルンピニーでは過去日本人は王者に就いたことがない。ゲーオはそのルンピニーの元王者。

 今回はベストウェイトに近い60kg契約で試合を行ったが、近年はウェルター級(66.68kg以下)の日本トップランカーたちを相手にKO勝ちを続けている。

 バンタム級(53.52kg以下)からライト級(61.23kg)は日本人選手の数が多く、日本のキックボクシング史上を振り返ってみても真空飛びヒザ蹴りで一世を風靡した“キックの鬼”沢村忠、ムエタイ500年の歴史の中で初めて外国人(タイ人以外)として最高峰ラジャダムナンスタジアムのチャンピオンベルトを巻いた藤原敏男、90年代に若者から支持を得た“カリスマ”立嶋篤史など多くの名選手が生まれた。

 しかし現在、日本最後の砦・梅野までもが敗れたことで、日本のキックボクシング界はピンチに陥っている。かつてK-1で猛威をふるった、ムエタイ出身のブアカーオを魔裟斗がギリギリの僅差で食い止めたように、このムエタイの怪物を食い止める選手は現れるのか。

 試合を観戦した藤原敏男氏も、「梅野君はオールラウンドプレイヤーで何をやっても日本人の中ではずば抜けている。しかし、ゲーオの戦略・戦法、技のキレ、ここだというところで繰り出す怒涛の攻撃がその上を行った。完勝ですね」と、ゲーオの強さに舌を巻いた。

▲吉鷹氏が打倒ゲーオの一番手候補にあげた秋元(左)

 藤原氏は「はっきり言って梅野君が日本のトップクラス。私自身、60kg前後の階級で梅野君にかなう日本人はいないと思っていた。その梅野君が敗れた今、ほかに該当者がいるかと言ったらいないでしょうね」と、60kg前後の階級では勝てないという。

 ムエタイを始め世界各国の強豪と戦った吉鷹弘氏は、「ムエタイにムエタイの技で挑んでも勝てない」とし、「勝てる可能性があるのは空手の蹴り技で戦う秋元皓貴(あきもと・ひろき)と鈴木博昭だ」と2選手の名前をあげた。

▲空手出身でパンチも強い鈴木博昭(右)

「タイ人は子供の頃からムエタイをやっているので、ムエタイの戦い方には慣れている。ムエタイではない戦い方をする選手の方が勝てる確率は高い」という。

空手とムエタイでは蹴り方一つ見ても違いがあり、ヒットするタイミングに若干の時間差が出る。

 秋元は19戦19勝(10KO)無敗のキックボクサーで、空手をベースとした技でこれまで3人のタイ人から勝利を収めている。鈴木はシュートボクシングの選手ではあるが、元々空手をやり込んでいるので、攻撃力もしかり、相手の蹴り技に対しても耐久性があり打たれ強く、パンチ力で勝負が出来ると予想した。

 果たして、連戦連勝の怪物ゲーオを日本人選手はストップすることが出来るのだろうか。

☆ゲーオの選手データ
☆秋元皓貴の選手データ
☆鈴木博昭の選手データ

☆ゲーオvs梅野のノーカット動画はこちら 

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