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【UFC】ウッドリーがトンプソンと舌戦、人種問題持ち出す展開に

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2017/01/24(火)UP

昨年11月のウッドリー(右)vsトンプソン(左)の初対決はドローに終わった

 3月4日(土・現地時間)アメリカ・ネバダ州ラスベガスのT-モバイル・アリーナにて開催される『UFC 209』のメインイベントで、UFCウェルター級タイトルマッチを争う王者タイロン・ウッドリー(アメリカ)と挑戦者の同級1位スティーブン・トンプソン(アメリカ)。

 両者は1月18日(水・同)アメリカのスポーツ放送局ESPNのインタビュー番組にそろって出演し、初対決となった昨年11月のUFCウェルター級タイトルマッチの裁定などを巡って舌戦を繰り広げたが、ここでのウッドリーの人種に関する発言がアメリカの複数メディアに取り上げられ、議論を呼んでいるようだ。

 インタビューの中で自らのことを「UFC史上、最低の扱いを受けた王者」と言うウッドリー。理由について、「腹を割って話そうじゃないか。事実は事実だ。もしも俺が違った外見になれば、扱いが変わると思う」と主張した。

ロビー・ローラー(右)を豪快右フック一発でマットに沈めたウッドリー(左)

 昨年11月の初対決前のプロモーションについて、「まるでワンダーボーイ(トンプソンの異名)が王者かのような扱いを受けているかのように感じたんだ。俺が王者だ。俺がウェルター級で世界最強の男(前王者ロビー・ローラー)を記録破りの早さでノックアウトしたんだ。だが、それ相応の敬意を受けているようには思えない」と、トンプソンとの扱いに差があったと不満を露にする。

 また、「彼(トンプソン)にアメリカの国旗を持って退場させるなよ。俺が外国人みたいだったじゃないか。彼にパレードをやらせるな。全てのことを彼中心に動かさないでくれ」と訴える。横で話しを聞いていたトンプソンはたまらず、「渡されたから国旗を持って歩いただけだ」と遮るが、ウッドリーは構わず続ける。

 司会者の女性に対し、「聞きたくないだろうが、これが俺たちのスポーツの文化だ。俺たちは平等には扱われていない。UFCのファンが好むジャンルがあると思うが、これがそのジャンルになるんだと思う。彼(トンプソン)のような端正なヤツが華やかに戦うところが見たいということさ」と、UFCの中でも不平等な扱いが存在すると話す。

多彩な蹴り技を武器にUFCウェルター級トップファイターとして活躍するトンプソン(左)

 さらに、「俺がスポーツの中で人種に関することを持ち出すと、人種的なことを絡めて扇動しようとしているように捉えられる。でも、俺は明らかな事実を指摘しているだけだ。俺みたいな扱いを受けているチャンピオンはどこにもいない」と嘆いた。

 これに対し、トンプソンは「俺はそんな風には感じなかった。(前回の対決の時も)全く同じようにプロモーションされていたと思う」と反論。
 
 しかし、ウッドリーは自分だけが良い扱いを受けていないアフリカ系アメリカ人UFC王者の例は他にもあると展開。「今のパウンド・フォー・パウンドは誰だよ? デメトリアス・ジョンソンだろ。どうして彼が一番宣伝される選手じゃないんだ? どうして一番稼ぐ選手じゃないんだ?」と投げ掛けた。

 白人や黒人といった直接的な表現は避けるものの、強い口調で自らの主張を繰り広げたウッドリー。それを隣で聞きながら時折困惑したような表情で反論したトンプソン。タイトルマッチの前哨戦は単なる舌戦にはとどまらない、思わぬ展開となった。

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